第11回自毛植毛ライブ手術国際ワークショップのご報告。

紀尾井町クリニックの柳生元院長は、国際毛髪外科学会主催の第11回自毛植毛ライブ手術国際ワークショップに参加しました。
この学会は、世界中から自毛植毛の専門家が集まって、専門的知識や手術の技術に関して意見を交換し合う実戦的な会です。第11回目の今年は、アメリカ合衆国フロリダ州オーランド市で、3月2~5日の4日間にわたって開催されました。
今回の学会で公開されたさまざまな最新の情報や手術手技の中の優れた点を紀尾井町クリニックで厳選して、紀尾井町グループの紀尾井町クリニック、NHT大手町クリニック、NHT梅田クリニックでの今後の治療に積極的に導入していき、皆さまにより良い治療をご提供していく予定です。

今年は4日間で22の講演と10のシンポジウム、13件のライブ手術がおこなわれ、さまざまな最新情報の講演と熱心な討議が、終日繰り返されました。世界中から集まった専門医たちの間での、熱心な討議は早朝から夜まで全期間にわたって繰り返されました。まさに、自毛植毛の専門医たちの情熱を示すホットで実りの多い学会でした。
その概要は、以下のようなものでした。

講演とシンポジウムの主な内容

・年齢別の自然な生え際のデザイン
・SAFE system法の最新の工夫
・側頭部の自毛植毛手技の工夫
・毛包単位の植毛(FUT)手技と工夫
・移植株の配列や方向の違いとその効果
・頭頂部の植毛のポイントと工夫
・植毛のスリットの角度や方向の比較
・高密度植毛の是非とその結果
・植毛株の長時間保存方法
・種々のドナーの採取方法の比較
・移植毛の定着や成長を改善する工夫
・スカルプリダクション法の適応と結果
・リスクの高い症例の対処方法
・女性型脱毛の植毛治療
・プロペシアと前立腺癌の頻度
・女性型脱毛の鑑別診断と手術適応

手術実演

ライブ手術が13例おこなわれました。それらの手術の内容は、以下のようなものでした。

  • 広範囲に高度に進行した男性型脱毛の自毛植毛治療
  • 女性型脱毛の自毛植毛治療
  • 毛包単位の植毛(FUT)のさまざまな工夫
  • 生え際の自然さと密度を実現するためのポイントと手術の工夫
  • メスを使わない自毛植毛(FUE 法、SAFE system法)の最新の工夫と実演
  • SAFE system法のみによる広範囲脱毛症例の植毛手術
  • 広範囲脱毛に対する高密度の植毛手技
  • 眉毛の自毛植毛
  • まつ毛の自毛植毛
  • パンチグラフト植毛の跡を修正する自毛植毛手術
  • さまざまなドナー採集方法の実演
  • さまざまな手術器具の工夫と使用比較
  • 種々の麻酔方法の比較と薬剤の使用量

以上、さまざまな模範的手術を実際におこないながら、患者さんの間近で解説と討論がおこなわれました。特に関心度の高い手術では、手術室に入りきれないほどの人気で、世界中から来た専門家が注視する中で手術が進められ、食い入るまなざしと熱気にあふれた雰囲気で、高度な技術と最新テクニックの数々の全貌が実際の手術で披瀝されました。