白髪

白髪とは、毛幹形成過程においてメラニン色素の供給が低下または消失することで、毛髪が白色または灰白色として認識される状態を指す概念である。

白髪の構造的変化と発生の仕組み

毛髪の色は、毛球部に存在するメラノサイトが産生するメラニンが、成長期にある毛母細胞へ取り込まれることで決定される。産生されたメラニンは主にコルテックス内に分布し、光の吸収特性により毛色が形成される。
メラノサイトの機能低下、あるいはメラノサイト幹細胞の減少が生じると、形成される毛幹に十分なメラニンが含まれなくなる。その結果、内部構造において光が散乱・反射しやすくなり、毛髪は白色または灰白色に見える。
重要なのは、白髪は完成後の毛幹が変色する現象ではなく、毛根内部における色素付与過程の変化が反映された形成結果である点である。

白髪と毛母細胞・毛周期の関係

白髪は成長期に形成された毛幹がそのまま白色として現れる状態である。退行期や休止期を経ても、次の成長期に色素供給が再開されなければ、同様の白髪が形成される。
白髪は毛量の減少を意味するものではなく、毛幹の色調変化を示す概念である。薄毛が毛径や毛密度の変化として整理されるのに対し、白髪は色素形成機構の変化として位置づけられる。
したがって、白髪は毛包内の色素形成系の変化を示す形態的状態概念であり、毛周期とは関連しつつも、毛量変化とは異なる生物学的軸に属する。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

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