自毛植毛とは、AGA等で薄くなった部分を自分の髪の毛で蘇らせる薄毛対策

自毛植毛とは、自身の後頭部から頭髪を採取し、薄毛が気になる部分に移植する医療技術です。後頭部の毛は、薄毛を誘発する男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響を受けにくく、ほぼ一生太い髪のまま生え続ける事が期待できます。この後頭部の毛を薄くなった前頭部や頭頂部に移植しても、移植先の環境に左右されることなく後頭部と同じ髪が生えてきます。将来薄毛が進行して、前頭部や頭頂部に元々生えていた髪がすべて産毛になって見えなくなっても、後頭部から移植された毛は前頭部や頭頂部で生え続けます。このような後頭部の毛の優勢な特徴を「ドナードミナント」と呼びます。

心臓や肝臓の移植では他人の臓器を移植するので移植後に拒絶反応が起こり、それを抑制するために免疫抑制剤を生涯内服する必要があります。それに対して、自毛植毛の場合は自分の細胞組織を自分の別の場所に移動する自家移植なので拒絶反応は起こらず、炎症も起こりにくいのが特徴です。1回の治療で、生え続ける事が期待できる髪を手に入れるという意味では、自毛植毛は大変魅力的な薄毛対策といえます。
現在の自毛植毛手術では、概ね毛髪の採取方法として、FUT(follicular unit transplantation)およびFUE(follicular unit extraction)という2つの方法のいずれかで実施されます。(※併せて実施される場合もあります)
 FUTでは、後頭部のドナーエリアから帯状に皮膚を切開し、取り出した皮膚組織から個々の毛包を手作業で分離します(この採取した毛包を「株」と呼びます)。生涯には最大で約6,000株の植毛が可能で、多量の株が必要な広範囲の薄毛など、広い範囲の治療に効果的です。
一方、FUEでは特殊な器具を使用して株を1つずつくり抜く形でドナーエリアから採取します。眉毛、ヒゲや傷痕、頭部の比較的狭い範囲への移植など、どちらかと言えば少量のドナー株の植毛に向いています。
株を採取した箇所(=後頭部から側頭部)には、FUTであれば線状の傷痕が1本、FUEであれば米粒大程度の傷痕が、採取した株数分残ります。

AGAの影響を受けない後頭部(緑色の部分)からドナー株を採取し移植
AGAの影響を受けない後頭部(緑色の部分)からドナー株を採取し移植

徐々に生え揃う1年後の楽しみ

自毛植毛は、植毛した直後からフサフサになるわけではありません。移植した毛は約1カ月後に一度抜け落ち、その後2~3カ月頃から産毛となって生え始めます。目に見える太さに育つのが4~5カ月後からです。自然の髪は1カ月に約1cmずつ伸びますので、太い髪が5~10cmの長さに伸びるのは1年後です。ヘアスタイルを楽しめる長さに伸びて植毛の効果を実感するまでには1年ほどかかります。1年間待つのは待ち遠しいでしょうが、1年間かけてゆっくりと濃くなるので周囲も気がつきにくいのです。1年間楽しみにお待ちください。

当院で自毛植毛を受けられたモニターさまの手術前と手術後の経過写真です。32歳の男性の方で前頭部から頭頂部までの広い範囲に2,208株を植毛されました。

手術前
3ヶ月
術後 3ヶ月
6ヵ月
術後 6ヶ月
10ヶ月
術後 10ヶ月
術後 1年
最後にもう一度、手術前の写真です。上の術後1年とよく比べて見てください。
手術前

さまざまな薄毛治療の症例写真を「自毛植毛症例集」にたくさん掲載しています。是非、経過をご確認ください。

副作用と症状
 自毛植毛は安全で効果の高い治療法ですが、副作用がないわけではありません。その発生率や程度は、年齢、体質、持病、移植範囲や植毛回数によってかなり個人差が出てきます。以下の症状はどれも一時的なもので、時間の経過とともに、改善します。ときには、症状の緩和のためにお薬を内服していただく場合もあります。
副作用:<痛み、出血、吐き気、移植部位のかさぶたや赤み、額やまぶたの腫れ、かゆみ、しゃっくり等>
症状:<一時的な脱毛(ショックロス)、感染症・膿胞、しびれ、移植毛のくせ等>
※詳しくはコチラのページでご確認下さい。

痛みをほとんど感じない日帰り手術

自毛植毛は高度な技術が求められますが、植毛の方法はいたってシンプルです。手術前の局所麻酔は最初の注射だけ痛いですが、すぐに麻酔が効き始めます。それ以降は痛みをほとんど感じないで手術が進み、大抵の方はうたた寝をしている間に完了します。植毛後の痛みも殆どありません。多少突っ張りを感じる方もおられますが、痛みというほどの不快感ではありません。手術後は予防的に痛み止めを差し上げますので、痛みに敏感な方は内服されれば安心です。

手術は3~5時間ほどで日帰りです、入院の必要はありません。多くの方が休日を利用して植毛を受けられ、休み明けから直ぐに職場に出られる場合が殆どです。事務職なら問題はありませんが、ヘルメットをかぶるような仕事の場合は、ヘルメットによる摩擦で植毛した株が抜ける危険性があるため、4日間程度は休みが必要になります。かつらも同様に、移植部分に金具やテープなどが当たらなければ4日目ぐらいから使えます。

見えない手術の傷痕

施術法により点状の傷痕(FUE)や、細い線状の傷痕(FUT)が残ります。しかし頭髪が約4cmあれば隠れますので、自然な状態では外見から傷痕が見えることはありません。坊主刈りにしたり、手で髪をかき分けて探せば傷痕は分かります。

FUTでのドナー採取部 2年10ヶ月後(2回目の手術時)
FUTでのドナー採取部の前処理(2回目の手術時)

当院では治療後には移植部や包帯が目立たないようにバンダナまたはニット帽をご用意しています。無料ですので、ご入用の方はお気軽にお申し付けください。

洗髪は手術当日は控えていただき、翌日の夜からはスプレーか弱いシャワーで濡らし洗いで済ませます。7日目以降は通常の洗い方で問題ありません。移植部をシャワーで湿らせた後、指先の柔らかな腹で小さな輪を描くようにこすり、かさぶたを落とすように優しく洗ってください。はがれたかさぶたに移植毛がついていても、毛根の組織はすでに移植部に定着していますので、ご安心ください。

ボリューム植毛FUTでの縫合の傷痕
くり抜く植毛FUEの傷痕

自身の髪と同じ管理

自毛植毛の大きな特徴のひとつとして、その管理の簡便さが挙げられます。移植毛が定着した後は、他の自身の毛髪同様の管理で済むので、定期的なメンテナンスや補填、追加費用の発生などがございません。また、自身の他の毛髪同様に生えてくるので、頭髪が伸びたら短く整髪するだけ。洗髪やドライヤーは勿論、カラーリングやパーマ、整髪料でのヘアスタイリング等も楽しめます。水や風を気にすることなく日常生活を送ることが出来ますし、水泳やサーフィンなどのスポーツやアクティビティ等も思いっ切り楽しめます。より積極的に行動するなど、気持ちの面でもポジティブな変化も期待が出来ます。

動画-【自毛植毛|AGA治療】自毛植毛とは【紀尾井町クリニック】