血行

血行とは、血液が心臓の拍動によって血管内を循環する際の流動状態を示す生理学的概念である。

血行の仕組みと頭皮における役割

血行は、動脈から毛細血管、静脈へと連続する循環系によって維持される。血液は酸素や栄養素を各組織へ供給し、同時に代謝産物を回収する役割を担う。
頭皮では、真皮内に分布する血管網が毛包周囲へ酸素や栄養を供給する。毛球基部の毛乳頭は毛細血管と近接しており、毛母細胞の増殖が行われる微小環境の一部を構成する。
ただし、血液が毛髪内部を流れるわけではなく、血行は毛包を取り巻く支持環境の循環状態として整理される。毛幹は角化した構造であり、血管や神経は存在しない。

血行と毛包・毛周期の関係

血行は毛包内部で行われる細胞活動を支える基盤環境の一要素である。成長期には毛母細胞の分裂活動が活発となるが、その活動は血流のみで規定されるものではなく、毛包構造やホルモン環境など複数の要因と関連する。
退行期・休止期では毛包構造が縮小し細胞活動は低下するが、血管網そのものが消失するわけではない。
AGAの文脈では血行が言及されることがあるが、AGAは主に毛包のアンドロゲン応答や毛周期短縮として整理される概念である。血行は頭皮環境を構成する一要素であり、毛周期そのものや毛髪形成機構と同義ではない。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。

関連用語

前の記事
乾燥頭皮
次の記事
頭皮の硬さ