びまん性脱毛症

びまん性脱毛症(Diffuse Alopecia)とは、頭皮全体または広範囲にわたり均一に毛密度が低下する分布様式を示す脱毛状態の総称である。

びまん性脱毛症の構造的特徴と発症背景

びまん性脱毛症は、円形脱毛斑のような限局性病変を形成せず、頭部全体にわたり毛髪が徐々に薄くなる状態として整理される。「びまん性」とは、脱毛が局所ではなく広範囲に分布する様式を示す表現である。
その背景には、成長期の短縮や休止期毛の増加といった毛周期の再配分、あるいは毛包の小型化など、複数の構造的変化が関与する場合がある。形成される毛幹の毛径が縮小すると、外観上の毛量低下として認識される。
びまん性脱毛症は単一の疾患名ではなく、脱毛の「広がり方」を示す分類概念である。

びまん性脱毛症とFPHL・休止期脱毛の関係

びまん性脱毛症という表現は、女性にみられるFAGAやFPHL、あるいは休止期脱毛症を説明する際に用いられることがある。
FAGAやFPHLでは、毛包の小型化と成長期短縮が進行し、結果としてびまん性に毛密度が低下する。一方、休止期脱毛症では毛周期の急激な再配分により休止期毛が増加し、頭皮全体で脱毛が認識される。
したがって、びまん性脱毛症は特定の病態を示す名称ではなく、脱毛の分布パターンを示す上位概念である。原因や発症機序は、その背景にある脱毛症の種類によって異なる。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

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