いわゆるショックロスについて(マユさんの投稿)

ショックロスについて実際のところを教えてください。ネガティブな情報として、「ショックロスの脱毛量はとても多い」、「移植前よりも薄くなった」、「ショックロスで抜けた毛は永久に生えないものもある」など等。自毛植毛に関しては様々な情報が飛び交っているので、これらの情報の真偽は分かりませんが、正直言って不安になります。どうぞよろしくお願いします。

マユ

お返事

マユ様へのお返事

自毛植毛の手術の後に、手術や局所麻酔・血管収縮剤などの影響で、移植範囲やその周囲の局所麻酔を注射した場所で、手術後に一時的な抜け毛が増えることがあります。これがいわゆるショックロスといわれるものです。
抜け毛の量:一般的には既存の髪の10〜15%程度といわれています。全部の髪が抜けるわけではありません。もちろん術者や手術手技によってこの率は変わります。通常の100%密度の髪のうち15%が減少して髪の密度が85%になっても誰も気がつかないでしょうが、すでに薄毛になっている場所の髪の密度が15%減少すると、自分でも気になる場合があります。
薄さ:既存の髪の濃さによって、ショックロス後の薄毛を実感する程度も変わります。元の髪の濃さが正常な場所では、抜け毛が増えたように感じても、見た目の濃さは変わらない場合もあります。薄毛が進行していた場所では、10〜15%の減少をかなり薄くなったように実感する場合もあります。
生え変わり:一時的な抜け毛ですから、必ずまた髪が生えてきます。ただし自然の髪が生え代わる場合、濃さが実感できるまでには4〜5カ月かかる場合が多いです。
頭髪は5〜7年毎に生え代わりますので、たとえば生涯で12〜16回生え代わるとすると、この間、徐々に細い毛に変わっていくのです。ショックロスでは、この生え代わりが1回だけ先に進むことになります。いきなりずっと先の細い髪に変わるわけではありません。うぶ毛寸前の非常に細い髪が抜けた場合、その後に生えてくる髪がうぶ毛で目に見えない可能性もありますが、普通は、ある程度太さのある髪が抜けて生え代わるので、それとほぼ変わらないくらいの太さの髪がまた生えてくるわけです。いきなり末期のうぶ毛だけしか生えてこない訳ではありません。通常は4〜5カ月後にまた目で見える濃さで髪が生えてきますので、ご安心ください。

医師 柳生

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