乾燥頭皮
乾燥頭皮とは、頭皮の角質層における水分保持機能が低下し、角質層内の含水量が相対的に減少した状態を指す概念である。
乾燥頭皮の構造的背景と生じる仕組み
頭皮は表皮・真皮・皮下組織から構成され、その最外層である角質層が水分保持および外部刺激からの防御を担う。角質層では、角化細胞(コルネオサイト)と細胞間脂質が層状構造を形成し、経表皮水分蒸散(TEWL)を抑制するバリア機能を維持している。
乾燥頭皮は、このバリア機能が低下し、水分蒸散が相対的に増加した状態として整理される。皮脂分泌量の低下、過度の洗浄、気候条件などの外的要因が重なることで、角質層の水分バランスが変化しやすくなる。その結果、表面の粗造感や落屑が認識されることがある。
乾燥頭皮は毛幹そのものの異常を示すものではなく、頭皮表面のバリア機能の状態変化を示す概念である。
乾燥頭皮と皮脂分泌・毛周期の関係
乾燥頭皮は皮脂分泌量と関連する場合があるが、皮脂分泌低下と必ずしも同義ではない。皮脂は角質層表面を被覆し、水分蒸散の抑制に寄与するため、その量の変化が乾燥状態と関連づけられることがある。
一方、毛周期は毛包内部で進行する構造変化の概念であり、乾燥頭皮とは階層が異なる。乾燥頭皮は頭皮表面の環境状態を示す用語であり、毛母細胞や毛包構造そのものを直接示す概念ではない。
監修医師プロフィール
東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら)
AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

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