ストレス
ストレス(Stress)とは、身体的または心理的刺激に対して、生体が恒常性を維持しようとして示す適応反応およびその負荷状態を指す生理学的概念である。単なる精神的緊張を意味する語ではなく、外傷、感染、発熱、睡眠不足などの身体的負荷も含まれる。
ストレスの生理的機序と全身反応
ストレスは、外的刺激(ストレッサー)に対する生体の防御反応として整理される。刺激を受けると、自律神経系および視床下部―下垂体―副腎系(HPA軸)が活性化し、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモン分泌が増加する。
これにより、心拍数や血圧の上昇、血流配分の変化、代謝亢進などが生じる。短期的な反応は適応機構の一部であるが、慢性的なストレス状態が持続した場合、自律神経バランスや内分泌環境の変化が継続することがある。
ストレスは特定の疾患名ではなく、生体の適応反応全体を示す包括的概念である。
ストレスと毛周期・休止期脱毛症の関係
強い身体的または心理的負荷を受けた後、一定期間を経てびまん性の抜け毛が増加することがある。これは、ストレス負荷を契機として毛周期の再配分が生じ、成長期毛が相対的に休止期へ移行することと関連している。
毛周期の性質上、ストレスを受けた直後ではなく、数か月後に抜け毛が増加することが多い点が特徴である。この現象は休止期脱毛症として整理され、毛包の小型化が持続的に進行するAGAとは発症機序が異なる。
ストレスは毛包を直接破壊する要因ではなく、自律神経やホルモン環境の変化を介して毛周期に影響を及ぼし得る背景因子の一つとして位置づけられる。
監修医師プロフィール
東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら)
AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。
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