カバー範囲に関して(貴さんの投稿)

200平方センチをカバーするとしてヘヤーラインからどのあたりまででしょうか。長さではどのぐらいでしょうか

お返事

貴様へのお返事

ご質問ありがとうございます。
広範囲の脱毛がある場合に、限られたドナー量しか使えない自毛植毛で、どこまで効果的な仕上がりにできるかは、毎年の国際毛髪外科学会でも繰り返し議論になる重要なテーマの一つです。
薄毛範囲の左右幅や、前後距離には、それぞれのお客様で個人差が大きく見られます。
例えば、単純計算でお話しますと、四角形の薄毛領域があると仮定して、200cm2の薄毛範囲でも、左右幅が15cmの場合は前後距離は約13cmになりますし、左右幅が12cmの場合は前後距離が約17cmということになります。
ちなみに、通常は広範囲の脱毛の場合でも、薄毛領域の全体に植毛するよりも、移植範囲を約120〜140cm2にしぼって植毛するほうが、より効果的な仕上がりにできます。中には移植範囲を80〜100cm2に限定すべきだという意見もあるくらいです。
なぜなら、通常は多めにドナーを採取しても1回で採取するドナー量は約32〜35cm2前後で、このドナーを使って平均25〜30%の密度アップをおこなえる面積は110〜140cm2だからです。
1回の移植で平均25〜30%の密度アップを目指す理由は、同じ範囲に2回植毛して平均50〜60%の密度増加を達成するためです。もともとのご自分の髪がゼロになっても植毛で約60%前後の密度を達成すれば、普通の部位とほぼ同じ髪の濃さに見えるので、植毛の目的を達成してご満足いただけるようになるのです。1回の植毛で広範囲に60%の密度アップを達成することは困難ですが、最低2回の植毛で最も重要な100cm2前後の範囲が通常の濃さに見えるようになれば、大変効果的なのです。
もし仮に薄毛範囲の面積が200cm2あるとして、全体に均一に植毛すると、1回で32〜35cm2のドナー量を採取しても、単純計算上の平均密度は16〜18%しか増加しません。これでは、平均60%の密度を作るためには3.3〜3.8回の植毛をしなければならず、合計の治療費が高額になりますし、そんなに多量のドナーは通常1人の人間からは採取できません。つまり、全体的に平均的に植毛したら、効果が出にくいのです。
紀尾井町グループでは、術前の無料診察の際に、少ない回数の植毛で、最大限に効果的な仕上がりになるように、ご提案いたします。
薄毛でお悩みの方は、どうぞご遠慮なく、ご相談下さい。

医師 柳生

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