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ずばりⅠ型も脱毛に影響していますか?

前薄毛

お返事

前薄毛様へのお返事

お問い合わせありがとうございます。
ずばりI型とは、5-α reductase typeIのことでしょうか。仮にそうだという前提でお答えします。
男性型脱毛の本質は、髪(終毛)のうぶ毛化で、その主な原因は男性ホルモンと遺伝と年齢の3つであることはご存知の通りです。実際には、テストステロンとII型5-αリダクターゼと男性ホルモン受容体(リセプター)の3者が関係します。男性ホルモン受容体は髭、腋毛、前頭部から頭頂部の毛乳頭の細胞に存在しますが、後頭部の毛乳頭にはほとんど見られません。また、顎髭、前頭部の毛乳頭にはI型とII型の5-αリダクターゼが存在していますが、後頭部の毛乳頭や腋毛にはI型の5-αリダクターゼしか存在しません。この違いから、髭や男性型脱毛などの特徴的な変化が生じてきます。すなわち、前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞にはII型5-αリダクターゼと男性ホルモン受容体の両者が存在するので、テストステロンを5-αDHTに代謝して薄毛が進行していきますが、後頭部と側頭部の毛乳頭細胞にはI型5-αリダクターゼしかなく男性ホルモン受容体も少ないので薄毛になりにくいのです。
これが現在の時点での定説です。詳しくは、当ホムページの脱毛のメカニズムの記事をお読みください。

医師 柳生

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