吸入糸について(ムサシさんの投稿)

 吸入糸の方が非吸入糸よりも傷跡が残りやすいと聞きましたが、真実はどうなんでしょうか?

ムサシ

お返事

ムサシ様へのお返事

ご質問ありがとうございます。
縫合に使う糸の素材には、種々の材質があり、それぞれの材質によって、周囲の組織に及ぼす炎症反応の程度に差があることは、ご指摘の通りです。一般的に、周囲の組織に与える炎症反応の程度が強いと、傷跡が残りやすくなります。また、組織の炎症反応の程度が軽い場合は、傷跡が残りにくい傾向があります。
非吸収糸の中には、組織の炎症反応が少ない材質がいくつかありますが、炎症反応がでやすい材質もあります。また、吸収糸にも、組織の炎症反応が弱いものもありますが、炎症反応がやや強い傾向のものもあります。周囲組織に及ぼす炎症反応の程度には、それぞれの材質による差が大きいです。
さらに、縫合部の傷の治り方や、傷跡の残りやすさ、傷の幅などには、さまざまな要因が影響します。糸の材質や、縫合方法などの技術的な要因以外にも、いろいろな影響で傷跡の目立ちやすさが変わります。

医師 柳生

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