接触性皮膚炎

接触性皮膚炎(Contact Dermatitis)とは、外部物質が皮膚に触れることで発症する炎症性皮膚疾患の総称である。頭皮を含むあらゆる皮膚部位に生じ得る疾患であり、脱毛症そのものを指す用語ではない。

接触性皮膚炎の分類と発症機序

接触性皮膚炎は、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎の二つに大別される。刺激性接触皮膚炎は、洗浄剤や薬剤、化学物質などの物理的・化学的刺激によって皮膚バリア機能が直接障害されることで生じる。一方、アレルギー性接触皮膚炎は、特定物質に対する遅延型アレルギー反応(Ⅳ型アレルギー)として発症し、感作成立後に再接触することで炎症が誘導される。
いずれの場合も、表皮および真皮に炎症細胞が集積し、発赤、掻痒、腫脹、水疱、落屑などの皮膚変化がみられることがある。頭皮では、ヘアカラー剤、整髪料、シャンプー成分などが誘因となる場合がある。
接触性皮膚炎は皮膚の炎症反応であり、毛包を一次的に破壊する疾患ではない点が重要である。

接触性皮膚炎と炎症・脱毛の関係

頭皮に接触性皮膚炎が生じた場合、炎症が毛包周囲へ波及することがある。炎症が強い、または持続した場合には、毛周期の変化と関連して一時的に脱毛が認識されることがある。
ただし、接触性皮膚炎はAGAのようにアンドロゲン作用や毛包の小型化を本態とする脱毛症とは発症機序が異なる。多くの場合、炎症が軽快すると毛周期は再び整うと整理される。
したがって、接触性皮膚炎は頭皮環境に影響を与える炎症性疾患であり、脱毛の直接原因というよりも、炎症を介して毛周期に影響を及ぼし得る背景病態として位置づけられる。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

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