毛髪

毛髪とは、頭皮の毛包から形成される角化した線維状の組織で、毛周期に従って成長と脱落を繰り返す皮膚付属器を指す。

毛髪の構造・仕組み・特徴

毛髪は、大きく「毛幹」と「毛根」に区分される。

毛幹(皮膚表面に露出する部分)

毛幹は頭皮の外に見えている部分で、主成分はケラチンという硬タンパク質である。内部は三層構造をとる。
・キューティクル:最外層。うろこ状構造で内部を保護する。
・コルテックス:毛髪の大部分を占め、強度・弾力・色調に関与する。
・メデュラ:中心部に存在する構造で、すべての毛髪に明瞭に認められるわけではない。
毛幹自体には血管や神経は存在せず、生理的代謝活動は行われない。

毛根(皮膚内部に存在する部分)

毛根は皮膚内部の毛包という袋状構造内に位置する。最下部には毛球があり、その内部の毛母細胞が分裂・分化することで毛髪が形成される。
毛母細胞の増殖は、毛乳頭から供給される栄養や成長因子などのシグナルによって調節される。また、メラノサイトが産生する色素が取り込まれることで毛髪の色が決定される。

毛周期

毛髪は以下の周期を繰り返す。
・成長期
・退行期
・休止期
この毛周期は各毛包単位で独立して進行するため、通常は頭部全体の毛髪が一斉に脱落することはない。

毛髪と薄毛・脱毛の関係

毛髪は毛周期や毛包構造の変化と密接に関連する。成長期の短縮や毛母細胞の活動低下が生じると、毛髪の細小化や本数の減少として現れる場合がある。薄毛や脱毛は、毛包や毛周期の変化として整理されることが多い。
また、外科的手法である自毛植毛は、後頭部などのAGAに強い耐性を持つ毛包を移植し、移植先で毛髪を再び成長期に導いて生やすことが期待される医療技術として位置づけられる。いずれの場合も、評価の対象は単なる毛幹ではなく、毛包を含む毛髪単位である点が重要となる。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。

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