毛周期の乱れ

毛周期(ヘアサイクル)の乱れとは、毛周期における成長期・退行期・休止期の構成比や持続期間が、生理的分布から偏った状態を指す概念である。

毛周期の乱れの構造的背景

毛周期(ヘアサイクル)は、毛包が成長期(anagen)・退行期(catagen)・休止期(telogen)を循環する現象である。頭部では通常、毛包の約85〜90%が成長期にあり、休止期は約10〜15%とされる。
毛周期の乱れは、この段階構成比や持続期間に変化が生じた状態として整理される。たとえば成長期の短縮、休止期の延長、あるいは周期の同期化が起こると、毛幹の本数や太さに変化が現れることがある。
重要なのは、毛周期の乱れが診断名ではなく、毛包単位の周期バランスの変化を説明する概念である点である。毛幹そのものの構造異常ではなく、毛根内部における活動段階の再配分として位置づけられる。

毛周期の乱れと脱毛・AGAの関係

毛周期の乱れは、脱毛の背景説明として用いられることがある。休止期毛の割合が増加すると、一時的に脱毛本数が増える場合がある。一方、AGAでは成長期の短縮や毛包の小型化(ミニチュア化)が生じ、毛周期構成の変化として整理される。
ただし、毛周期の乱れ自体は疾患名ではなく、毛周期分布の変化を示す構造的表現である。脱毛症やAGAと同義ではなく、それらを説明する基盤概念の一つとして位置づけられる。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

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