毛母細胞

毛母細胞とは、毛球内部に存在する増殖能を有する前駆細胞で、毛髪を形成する直接的な細胞群を指す。毛周期の成長期に活発に分裂し、毛幹および内毛根鞘を形成する起点となる。

毛母細胞の構造と増殖の仕組み

毛母細胞は、毛包の最深部に位置する毛球内に存在する増殖性細胞である。これらの細胞は活発な細胞分裂を行い、分化しながら上方へ移動し、最終的に角化して毛幹を構成する。
毛母細胞の増殖や分化は、毛球基部に接する毛乳頭の影響を受ける。毛乳頭は毛細血管を介して栄養を供給するとともに、成長因子などのシグナルを通じて毛母細胞の活動を調節する。
また、毛母細胞の周囲にはメラノサイトが存在し、産生されたメラニン色素が取り込まれることで毛髪の色が決定される。

毛母細胞と毛周期・毛球の関係

毛母細胞の活動は毛周期と密接に関連している。成長期には毛母細胞の分裂が活発に行われ、毛髪形成が進行する。退行期に入ると分裂は停止し、毛球は退縮する。休止期では毛母細胞の活動はほぼ停止した状態となる。
薄毛やAGAでは、成長期の短縮や毛母細胞の増殖活動の低下がみられることがある。これにより毛髪が細く短くなる現象(ミニチュア化)が生じる。
毛母細胞は毛球の一部を構成する細胞であり、毛包や毛根とは構造上区別される。毛髪形成を担う主要細胞として位置づけられる点が重要である。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

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