毛乳頭

毛乳頭とは、毛球の基底部に位置する結合組織性の構造で、毛母細胞と接し、毛髪形成を調節する情報伝達や栄養供給に関与する部位を指す。

毛乳頭の構造と機能的特徴

毛乳頭は、毛根最深部の毛球内に陥入する小さな突起状の結合組織である。内部には毛細血管が分布し、周囲の毛母細胞と密接に接している。毛乳頭は上皮細胞ではなく、結合組織由来の細胞群から構成される点を特徴とする。
毛乳頭は、毛細血管を介して栄養を供給する部位であるとともに、成長因子などのシグナルを通じて毛母細胞の増殖や分化を調節する。毛母細胞が分裂して新たな細胞を生み出す過程は、毛乳頭との相互作用のもとで進行する。形成された細胞は上方へ移動し、角化を経て毛幹を構成する。
このように毛乳頭は、毛髪形成の主体ではなく、毛母細胞の活動を制御する調節構造として位置づけられる。

毛乳頭と毛球・毛周期の関係

毛乳頭は毛球内に陥入する結合組織構造であり、毛周期の進行と密接に関連する。成長期には毛乳頭と毛母細胞の接触が明瞭となり、毛髪形成が進行する構造が維持される。
退行期には毛球が退縮し、毛乳頭との位置関係や接触面積が変化する。休止期には毛乳頭は比較的上方に位置する形となり、次の成長期に向けて再び毛母細胞との接触関係が形成される段階へ移行する。
毛乳頭は毛根内部の結合組織構造であり、完成した角化構造である毛幹とは明確に区別される。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

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