抜け毛

抜け毛とは、毛周期の進行や頭皮環境、全身状態などに関連して毛髪が頭皮から離脱する現象である。

抜け毛の構造・仕組み・定義詳細

抜け毛は、毛髪が毛包内で成長期、退行期、休止期を経たのちに皮膚から離脱する過程でみられる現象である。毛髪はすべてが同じ段階にあるわけではなく、成長中の毛髪、成長を終えた毛髪、脱落準備に入った毛髪が混在しているため、日常的に一定数の毛髪が抜けること自体は毛周期に基づく生理的変化として整理される。
一方で、抜け毛は本数のみで定義されるものではなく、抜ける毛の太さ、長さ、持続性、時期、部位の偏りなどを含めて観察される。細い毛や短い毛の比率が高い状態は、毛包の状態変化や毛周期の偏りとあわせて整理されることがある。したがって抜け毛は、特定の疾患名そのものではなく、毛髪の離脱を示す生理学的現象であり、脱毛症の評価時にも参照される観察概念として位置づけられる。

抜け毛とAGA・自毛植毛・関連概念との関係

抜け毛は毛髪が離脱する現象を示す概念であり、毛周期の終末段階でみられる変化として整理される。これに対して脱毛症は、その背景にある病態や分類を示す概念であり、両者は同一ではない。
AGAは、DHT、5α還元酵素、毛包の遺伝的感受性が関与する進行性脱毛症として整理される。一方、抜け毛はそのようなホルモン機序そのものを示す概念ではなく、ホルモン機序へ直接作用する治療概念でもない。したがって、抜け毛はAGAの所見の一部として観察されることはあっても、それ自体がAGAと同義ではない。
また、自毛植毛は毛包を移植する外科術式概念であり、抜け毛の定義とは異なる。抜け毛は術前の毛髪状態の把握や術後経過の観察で参照されることはあるが、外科工程そのものを示す用語ではない。さらに、抜け毛は毛周期に直接作用する治療概念でもなく、毛髪状態の観察や経過把握で参照される現象概念として位置づけられる。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。

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