内服薬
内服薬とは、薬剤の投与経路の一分類を示す概念であり、口から摂取され、消化管で吸収されたのち全身循環を介して作用する投与形態を指す。
内服薬の吸収経路と作用の特徴
内服薬は錠剤、カプセル、散剤などの剤形で経口投与される。消化管内で溶解した有効成分は腸管から吸収され、門脈を経て肝臓に到達する。ここで一部が代謝を受ける過程は初回通過効果と呼ばれる。その後、有効成分は全身循環へ移行し、標的組織へ分布する。
このような吸収経路を取るため、内服薬は特定の局所に限らず全身性の生理機序へ影響を及ぼす可能性を持つ。血中濃度の推移は用量、投与間隔、代謝速度などにより変動すると整理される。
外用薬が皮膚や頭皮など局所環境へ直接作用するのに対し、内服薬は内分泌系や代謝経路など全身的な調節機構に介入し得る点で区別される。薬理作用の内容は有効成分ごとに異なり、ホルモン代謝酵素阻害薬、血管拡張薬、免疫調整薬など多様な分類が存在する。
内服薬とAGA・脱毛症治療の関係
AGAでは、ジヒドロテストステロン(DHT)の生成に関与する5α還元酵素を標的とする内服薬が用いられる。フィナステリドやデュタステリドは、ホルモン代謝経路に介入する内服薬として位置づけられる。
一方、ミノキシジルは外用薬として用いられることが一般的であるが、内服形態も存在する。作用機序はホルモン抑制とは異なり、毛周期動態に関連する経路へ影響を与える点で区別される。
円形脱毛症は自己免疫機序、瘢痕性脱毛症は炎症による毛包構造の障害が中心と整理されるため、治療方針や薬剤選択は病態に応じて異なる。
したがって、内服薬は特定の脱毛症を定義する用語ではなく、薬剤の投与経路を示す分類概念であり、全身性の薬理学的介入手段の一形式として整理される。
監修医師プロフィール
東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら)
AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。
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