自毛植毛治療の留意点

1.頭髪の総数は変わりません

自毛植毛は、薄毛を誘発する男性ホルモンの支配を受けにくい後頭部から側頭部の毛髪を、薄毛が進行している部分に移動して薄毛を改善する技術です。その方の頭に生えている毛を再分配するので、頭髪の総数が増えるわけではありませんし、薄毛が進行している髪の成長を促す技術でもありません。
さらに、ドナーとして採取できる本数は、その方の後頭部の頭皮のゆとりや毛の密度によって変わるため、かなり個人差があります。元々の髪の数が多い方や太い髪質の方は、少量植毛しただけでも濃く見えやすい傾向があります。細い髪質の方は、より自然な仕上がりになります。

2.ドナー採取あとに傷が残ります

後頭部のドナーを採取した部分に傷が残ります。多くの方は、幅1~2ミリの白い線状の傷痕になります。当院では、特にきれいに縫い合わせるため、傷はあまり目立たず、スポーツ刈りなどの短髪にしない限り、完全に隠れてしまいます。傷痕がどうしても気になる方には、傷痕を最大限小さくするトリコフィティック縫合法も選択できます。

3.移植毛が伸びるのに時間がかかります

植毛した毛が伸びてきたのが肉眼で確認できるようになるのは、植毛を行ってから5~6カ月目頃です。色々なヘアースタイルを楽しめるようになるのは、さらに半年ほど先の約1年後です。植毛の結果が実感できるまでに半年以上かかってしまうため、それまでの間に不安を感じる方もいるでしょう。しかし、自毛植毛は確実に成果の現れる薄毛対策ですから、気長に待ちましょう。ゆっくり時間をかけて濃くなっていくと、周囲の方に気づかれることなく、いつの間にか薄毛を改善できるので、ある意味ではメリットと考えることもできるでしょう。

4.ドナーに使用できる髪の総数に限界があります

後頭部の頭皮にゆとりがあれば、4~6回まで移植が可能ですが、普通の方は合計で12,000~13,000本程度が移植総数の限界となります。薄毛がかなり進行していて、もっと植毛したいと希望される場合も、限度を超えて自毛植毛をすることはできません。
当院では、皆さまの貴重なドナー毛髪を1本たりとも無駄にしないために、高い技術を身につけた自毛植毛専門のスタッフが大切に植毛いたします。
FUT改良法の技術を使えば、限られたドナー数で、広範囲の薄毛を十分効果的にカバーすることができます。

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自毛植毛の特徴