FUT法
FUT法(Follicular Unit Transplantation)とは、後頭部などの頭皮を帯状に切除し、毛包単位を分離して脱毛部位へ移植する自毛植毛の採取術式である。
FUT法の手技構造と採取方法
FUT法は、自毛植毛における代表的なドナー採取法の一つと整理される。後頭部や側頭部の皮膚を帯状(ストリップ状)に切除し、採取した組織を顕微鏡下で毛包単位(follicular unit)へ分離する。
毛包単位は通常1〜4本程度の毛を含む構造体であり、移植対象は毛幹ではなく毛周期を営む毛包である。分離された毛包単位は、脱毛部位に作成された移植孔へ挿入される。
ドナー部は切除後に縫合されるため、術後は線状の瘢痕を形成する構造となる。一度の切除で比較的多数の毛包単位を確保できる点が、FUT法の術式上の特徴と整理される。
FUT法と自毛植毛・FUE法の関係
FUT法は自毛植毛における採取術式の一つであり、FUE法と並列的に位置づけられる。FUE法が毛包を個別にくり抜いて採取する方法であるのに対し、FUT法は皮膚を帯状に切除した後に毛包単位へ分離する点で構造的に異なる。
いずれの術式においても移植される毛包は後頭部由来であり、アンドロゲン感受性が比較的低いとされる性質は移植後も保持されるという理論的背景がある。
AGAではアンドロゲン作用により毛包の小型化が進行すると整理されるが、FUT法は毛周期やホルモン経路へ直接作用する治療ではない。毛包を物理的に再配置する外科的手法である点に本質的特徴がある。
したがって、FUT法は自毛植毛における毛包採取技術を示す術式概念として整理され、薬理学的治療とは区別される外科的カテゴリーに位置づけられる。
監修医師プロフィール
東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら)
AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。
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