ハミルトン・ノーウッド分類
ハミルトン・ノーウッド分類(Hamilton–Norwood classification)とは、AGA(男性型脱毛症)の進行度を、外観上の脱毛パターンに基づいてⅠ型からⅦ型まで段階的に分類する国際的な評価体系である。脱毛の進行レベルを視覚的に整理するための基準として広く用いられている。
ハミルトン・ノーウッド分類の構造と分類段階
本分類は、前頭部および頭頂部の脱毛進行様式を基準に、以下のように段階化される。
Ⅰ型:明確な脱毛は認められず、生え際の形状はほぼ維持される段階
Ⅱ型:前頭部側方に軽度の後退がみられる初期変化
Ⅲ型:M字型脱毛が明瞭となる段階(臨床的脱毛の初期とされることが多い)
Ⅳ型:前頭部後退が進行し、頭頂部にも脱毛が出現
Ⅴ型:前頭部と頭頂部の脱毛領域が拡大し、間隔が狭まる
Ⅵ型:前頭部と頭頂部の脱毛領域が連続
Ⅶ型:側頭部・後頭部を残し、広範囲に脱毛が進行した最終段階
本分類は1950年代に James Hamilton により提唱され、その後1970年代に O'Tar Norwood により改訂・体系化されたとされる。
なお、本分類は毛包の組織学的変化や毛周期そのものを直接評価するものではなく、毛密度や毛径の低下が外観として現れた状態を段階化した指標である。
ハミルトン・ノーウッド分類とAGAの関係
ハミルトン・ノーウッド分類は、AGAの進行状態を客観的に共有するための評価体系である。
AGAでは成長期短縮や毛包の小型化が進行するが、本分類はそれら構造変化の結果として外観に現れた脱毛分布を評価する。
したがって、本分類は診断名ではなく、進行度の比較や症例評価などに用いられる進行指標である。
なお、本分類は男性型脱毛症を対象とした評価法であり、円形脱毛症やびまん性脱毛症、FPHLなど他の脱毛症には適用されない。
監修医師プロフィール
東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら)
AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

植毛・自毛植毛に関する総合的な情報については、植毛・自毛植毛の総合ページをご覧ください。
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