AGA(男性型脱毛症)
AGA(Androgenetic Alopecia|男性型脱毛症)とは、男性に多くみられる進行性の脱毛症で、アンドロゲン依存性に毛周期の変化と毛包の小型化が持続的に進行する状態を指す。
AGAの発生機序と構造的特徴
AGAは、頭部の特定領域において毛包単位の構造変化が段階的に進行する脱毛症である。主要な特徴は、成長期の持続期間短縮と毛包サイズの縮小である。成長期が短縮すると毛母細胞の分裂期間が減少し、形成される毛幹の毛径が次第に小さくなる。その結果、終毛が軟毛様へ移行する軟毛化が進行する。
この過程には、テストステロンから変換されるジヒドロテストステロン(DHT)が関与する。DHTは毛包のアンドロゲン受容体を介して作用し、毛周期分布の変化や毛包小型化と関連づけられる。臨床的には前頭部や頭頂部に変化が生じやすく、後頭部や側頭部は相対的に維持される傾向がある。
AGAは毛幹の損傷ではなく、毛包レベルの構造的変化として理解される疾患分類に属する。
AGAと毛周期・軟毛化の関係
AGAは毛周期のバランス変化として整理される。成長期の割合が低下し、休止期毛包が相対的に増加することで、外観上の毛密度が低下する。また、毛包の小型化に伴い終毛の毛径が段階的に縮小し、軟毛化が進行する。
したがってAGAは、毛周期変化と毛包構造変化が複合的に関与する進行性脱毛症である。自然脱毛とは区別され、毛髪形成の基礎構造そのものではなく、毛包機能の変調を背景とする病態概念として位置づけられる。
監修医師プロフィール
東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら)
AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック東京本院 院長
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

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