毛球とは?【医師監修】

毛球とは?【医師監修】

 髪の毛の成長は、頭皮内部にある毛球(もうきゅう)と呼ばれる部分で行われています。毛球は髪の毛の根元に位置する球状の膨らみで、毛髪を生み出す細胞が集まった、いわば髪の毛の製造工場です。毛球内部には毛乳頭や毛母細胞、色素細胞(メラノサイト)などが含まれ、髪を作り出すだけでなく髪の色を決定する重要な役割も担っています。本コラムでは、毛球の構造や機能、髪の成長サイクルとの関係、自毛植毛との関連性、さらには老化や脱毛のメカニズムとの関係について、わかりやすく紹介していきます。

毛球の構造

髪の毛の断面図

 毛球は毛根(もうこん)の最下部が球状に膨らんだ部分です。毛根全体は皮膚内の毛包(もうほう)に包まれていますが、その一番底にある毛球こそが髪の毛を生み出す本当の根っこにあたります。毛球の中には、髪の成長に不可欠な構造がいくつも存在します。以下に毛球を構成する主な部分を解説します。
 毛球は毛根の底にある膨らみで、内部に毛乳頭を抱え、その周囲を毛母細胞(黒い毛の根元に集まる細胞群)が取り囲んでいます。また、毛球を包む毛包の構造として内毛根鞘・外毛根鞘があり、毛球の近くには皮脂腺(黄色の構造)や立毛筋(赤い筋)なども付随しています。

毛乳頭(もうにゅうとう)

 毛乳頭は毛球の底部(毛球の中心部のくぼみ)に存在する組織で、毛細血管が豊富に集まっています。結合組織で構成された毛乳頭は、血液から栄養や酸素を受け取り、それを周囲の毛母細胞に供給する役割を担います。いわば髪の根に栄養を与える司令塔であり、毛乳頭からのシグナルによって毛母細胞の分裂・成長が促進されたり制御されたりします。毛乳頭が健全に機能することで、毛球全体が活発に髪を生成することができるのです。

毛母細胞(もうぼさいぼう)

 毛母細胞は毛球内部に存在する髪のもとになる細胞群で、毛乳頭の周囲を取り囲むように配置されています。毛母細胞は非常に活発に分裂・増殖し、新しい毛髪細胞を次々と作り出します。毛母細胞が盛んに細胞分裂を繰り返すことで毛が伸びていくため、毛母細胞は髪の成長を支える源泉といえます。毛母細胞の働きが低下すると髪の成長が滞り、細く弱い毛しか作れなくなるため、毛母細胞の健康は髪のボリュームや太さに直結します。

メラノサイト(色素細胞)

 メラノサイトは毛母細胞の間に点在する色素形成細胞で、毛髪に色(メラニン色素)を与える役割を持ちます。メラノサイトで作られるメラニンにはユーメラニン(黒~茶色)とフェオメラニン(赤~黄色)の2種類があり、これらの混合比率によって髪の色合いが決まります。毛球内のメラノサイトが十分に働いているおかげで髪には色が付くのですが、加齢などでメラノサイトの機能が低下したり数が減少したりすると髪の毛に色素が行き渡らなくなり、白髪の原因となります。若々しい髪の色を保つためにも、毛球内のメラノサイトの健康は重要です。

毛球の機能とヘアサイクル

 毛球の主な機能は髪の毛を生み出し成長させることです。毛乳頭からの働きかけで毛母細胞が活発に分裂し、新しい毛髪が毛球部から作られていきます。このようにして作られた髪の毛は、成長期・退行期・休止期という3つのサイクルを繰り返しながら生え替わっていきます。以下、毛球におけるヘアサイクル各期の変化について解説します。

成長期(アナゲン期)

 成長期は髪の毛が積極的に伸びる期間で、個人差はありますが数年から長いと7年前後続きます。成長期にある毛球では毛母細胞の分裂が非常に盛んに行われ、毛乳頭からの十分な栄養供給を受けて太く長い毛髪が生成されます。頭髪では全毛髪の約85~90%が成長期にあるとされ、健康な状態では毛球がこの長い成長期を維持することで髪はしっかり太く伸び続けます。成長期が長く保たれているほど一本の髪は長く太く成長できるため、毛球が十分に成長期を維持できるかどうかが髪のボリュームに影響します。

退行期(カタゲン期)

 退行期は成長期の後に訪れる短い移行期間(約2~3週間)で、この間に毛球の活動は大きく変化します。退行期に入ると毛乳頭から毛母細胞へのシグナルが弱まり、毛母細胞の分裂が停止して髪の成長も止まります。同時に毛球自体が小さく縮小し始め、毛乳頭と毛母細胞の密着がゆるんできます。毛球が縮小すると毛根(毛球を含む毛の根元部分)は浅い位置へと押し上げられ、これ以上髪を伸ばす準備がない状態になります。退行期は全毛髪の約1~2%程度しか存在しない短い期間ですが、成長期から休止期へ毛球が切り替わる重要な過程です。

休止期(テロゲン期)

 休止期は毛球が活動を休止し、次の成長期に備える期間です。休止期に入った毛球では新たな髪を作る動きは止まり、古い髪が抜け落ちるのを待つ状態になります。休止期は数か月続き(頭髪では2~3か月程度)、期間が終わる頃になると新しい成長期が始まる合図として古い毛が抜け落ちます。抜け落ちる際には毛根鞘(もうこんしょう)という毛包の一部が毛根に付着して白い塊のように見えることがありますが、これは髪が自然に抜ける場合によく見られる正常な現象です。一方で、休止期の毛髪が増えすぎたり正常でない抜け方をする場合はヘアサイクルの乱れが疑われます(これについては後述します)。通常、休止期が終わると毛乳頭が再び毛母細胞を刺激して新しい毛球が形成され、次の髪の成長(成長期)がスタートします。
 このように毛球はヘアサイクルに合わせて活動と休止を繰り返し、その生涯にわたって髪を生み出し続けているのです。

毛球とAGAの関係

 AGA(男性型脱毛症)は、遺伝的素因と男性ホルモン(主にDHT: ジヒドロテストステロン)の影響によって生じる進行性の脱毛症です。思春期以降の男性にみられ、前頭部の生え際や頭頂部の髪が徐々に細く短くなり、最終的には産毛状になって抜け落ちていきます。AGAでは髪の成長サイクルが通常より短縮し、成長期が十分に長く続かないまま退行期・休止期に移行してしまうことが大きな特徴です。その結果、毛球が十分に大きく成長しないまま萎縮を繰り返すため、毛髪がだんだん細く弱々しくなっていきます。抜け毛を観察すると、正常な毛では根元に白い袋状の毛根鞘が付いていますが、AGAの進行した毛髪では毛根部が著しく細くなり白い塊が目立たないこともあります。これは毛包(毛球を含む毛根部)が縮小・機能低下しているサインであり、放置すると毛包がさらにミニチュア化していき最終的には毛が生えなくなってしまいます。AGAは進行性ですが、適切な治療やケアによって毛球のミニチュア化を食い止め、太い毛の成長を取り戻すことが可能な場合もあります。薄毛が気になり始めたら早めに専門医に相談し、毛球が元気に働ける環境を整えることが大切です。
 女性にも男性型脱毛症に相当する脱毛症があり、FPHL(女性型薄毛)またはFAGA(女性男性型脱毛症)と呼ばれます。女性型脱毛症は主にホルモンバランスの変化や加齢・遺伝要因により、とくに更年期以降に頭頂部の髪が次第に細くなり全体的にボリュームが失われていくのが特徴です。男性の場合と異なり女性では前頭部の生え際は保たれやすいものの、分け目から地肌が透けるように広がってくるケースが多く見られます。女性型脱毛症でも毛球のミニチュア化が起こり、ヘアサイクルの成長期短縮によって一本一本の髪が十分太く長く成長できないまま抜けてしまう状態です。加齢や閉経に伴う女性ホルモン低下が毛乳頭の受容体に影響を与え、毛母細胞の働きを衰えさせることが原因の一つと考えられています。結果として毛球のサイズが縮小し、産毛のような細い毛が増えてしまいます。女性型脱毛症もゆっくりと進行しますが、適切な発毛治療薬の使用や生活習慣の改善によって毛球の働きを活性化し、症状の進行を食い止めることが期待できます。

毛球の健康を保つために

 毛球を健やかに保ち、しっかりと髪を生やし続けるためには、日常生活でのケアが重要です。毛球は体の一部であり、生活習慣や頭皮環境の影響を大きく受けます。以下に、毛球の健康維持に有効な対策を挙げます。

バランスの取れた食事

 栄養バランスの良い食事を心がけることは、毛球を含む毛髪の成長組織の健康維持に不可欠です。特に髪の生成に関与する以下の栄養素を十分に摂りましょう。

  • タンパク質
    髪の主成分ケラチンの材料になります。肉や魚、大豆製品など良質なたんぱく質を十分に補給しましょう。
  • ビタミン類
    ビタミンA・B群・C・Eなどは頭皮の代謝や血行を促し、毛母細胞の働きを助けます。緑黄色野菜やフルーツ、ナッツ類を積極的に摂取しましょう。
  • ミネラル類
    亜鉛や鉄分は髪の合成や酸素供給に関与します。亜鉛は牡蠣やレバー、鉄は赤身の肉やほうれん草などから摂取できます。これらが不足すると毛母細胞の分裂が鈍くなり、抜け毛が増えることがあります。

 栄養が偏ると毛球への栄養供給も不十分となり、健康な髪が育ちにくくなります。毎日の食事で様々な栄養素をバランスよく取り入れるようにしましょう。

適切なヘアケア

 頭皮と髪を常に清潔に保つことも、毛球の健康維持には欠かせません。毛穴のつまりや炎症を防ぐために、自分の頭皮に合ったシャンプーで適度な頻度の洗髪を行いましょう。洗いすぎによる皮脂の取りすぎや、整髪料の過度な使用は頭皮を乾燥させたり刺激したりして毛包に負担をかけるため注意が必要です。シャンプー後はしっかりすすいで洗剤成分を残さないようにし、頭皮を清潔な状態に保ってください。特に整髪料やオイル類を使った日は丁寧に洗い流すことが大切です。また、ヘアケア製品も低刺激で保湿効果のあるものを選ぶと良いでしょう。健やかな頭皮環境を整えることが、ひいては毛球が元気に髪を生み出す助けになります。

ストレスの管理

 過度なストレスはホルモンバランスを乱し、脱毛や毛球の働きに悪影響を及ぼすことが知られています。ストレスが溜まると血行が悪くなり毛乳頭への栄養供給が低下したり、男性ホルモンの分泌変動によってAGAが進行する一因にもなります。適度な運動や入浴、十分な睡眠を心がけてストレスを溜めにくい生活リズムを作りましょう。趣味の時間を持ったりリラクゼーション法(ヨガ・瞑想など)を取り入れるのも効果的です。また、人に相談する・泣く・笑うなど感情を発散することもストレス解消になります。ストレスをうまく管理することは、結果的に毛球の健全な働きを守り抜け毛を防ぐことにつながります。

頭皮マッサージ

 頭皮のマッサージは血行を促進して毛球への栄養供給を改善するのに役立ちます。毛球は毛細血管から酸素や栄養を受け取って髪を作るため、頭皮の血流が悪いと毛球の働きも鈍くなってしまいます。シャンプー前後やリラックスタイムに、指の腹を使って頭皮を優しく揉みほぐすようにマッサージしてみましょう。頭全体を指で掴むようにして円を描くように動かしたり、生え際から頭頂部に向けて押し上げるようにマッサージすると効果的です。週に数回でも続けることで頭皮が柔らかくなり、毛乳頭への血液供給がスムーズになることが期待できます。オリーブオイルやホホバオイルを少量使ってマッサージすれば保湿効果も得られ、一石二鳥です。ただし爪を立てたり強く擦ったりすると頭皮を傷め逆効果なので注意しましょう。

適切なヘアスタイリング

 日常の整髪の仕方も、毛球の健康に影響します。ヘアアイロンやドライヤーの高温を長時間当て続けると頭皮が乾燥・炎症を起こし、毛包に負担をかけることがあります。できるだけ低温設定で短時間の使用に留め、頭皮に直接熱風を当てないよう工夫しましょう。また、ポニーテールや編み込みなど髪を強く引っぱる髪型は毛根部(毛球を含む)に物理的ストレスを与えます。長期間続けると牽引性脱毛症(引っぱりによる脱毛)を招く恐れもあるため、締め付けの弱いスタイルにしたり夜間は髪を下ろすようにしましょう。スプレーやジェルなどスタイリング剤のつけ過ぎ・つけっぱなしも頭皮の毛穴詰まりを起こし毛球の働きを妨げます。整髪料は必要最小限にとどめ、使用後はしっかり洗い落とすことが肝心です。髪型のおしゃれも大切ですが、毛球に過度な負担をかけない範囲で楽しむことが将来的な薄毛予防につながります。

医療による毛球へのアプローチ

 毛球は、毛母細胞やメラノサイト、毛乳頭など髪の成長に関わる細胞群が集まる、毛包の最深部に位置する重要な構造です。髪の毛はこの毛球で生み出され、発育の大部分もここで決まります。そのため、毛球の働きを正常化したり、加齢やAGA(男性型脱毛症)による機能低下から守るために、現代ではさまざまな医療的アプローチが行われています。ここでは、代表的な方法をご紹介します。

内服薬(フィナステリド・デュタステリドなど)

 AGA治療の基本とされる内服薬には、フィナステリド(プロペシアなど)やデュタステリド(ザガーロなど)があります。これらは5α還元酵素(5αリダクターゼ)という酵素を阻害し、体内でジヒドロテストステロン(DHT)が作られるのを抑制します。DHTの減少により、毛球内にある毛母細胞やメラノサイトがDHTの影響で活動低下を起こすのを防ぐことができ、成長期の短縮や毛包のミニチュア化を防止できます。つまり、内服薬は毛球の正常な働きを取り戻すための根本的なアプローチとして、多くのAGA患者に処方されています。効果が出るまでには数ヶ月の継続が必要ですが、進行を止めるだけでなく、毛球の再活性化により軟毛化した毛髪がしっかりと太く伸びるようになるケースもあります。

外用薬(ミノキシジルなど)

 ミノキシジルは日本で唯一承認されている外用の発毛成分で、市販薬(リアップなど)にも使用されています。ミノキシジルの最大の特長は頭皮の血流を改善し、毛球へ酸素や栄養が行き届くようにすることです。血管拡張作用によって頭皮の毛細血管を広げ、毛球内部の毛母細胞に栄養供給されやすい環境を整えます。その結果、休止期に入っていた毛球が成長期へ移行し、新たな髪が再び生え始めることが期待されます。特に頭頂部の薄毛に効果があるとされ、日本皮膚科学会のAGA治療ガイドラインでも高い推奨度(男性に対してA)とされています。ただし、効果を実感するには6ヶ月以上の継続使用が必要となる場合が多く、肌に合わない場合は副作用(かゆみ・赤みなど)を生じることもあるため、使用前に医師の指導を受けることが望ましいです。

自毛植毛手術

 自毛植毛は、後頭部や側頭部などAGAの影響を受けにくい毛包(=毛球を含む毛根組織)を採取し、薄毛部位に移植する治療です。移植された毛包には完全な毛球が含まれており、新たな場所でも同様に毛を生み出す機能を発揮します。言い換えれば、「毛球ごと移す」再配置型の発毛治療であり、軟毛化が進み元の毛球が機能しなくなった部位に、健康な毛球を新たに導入することで、ドナー部(毛球採取部)と同じ性質を持つ髪(AGAに耐性を持つ)を生やすことが可能になります。ただし、移植できる毛包の数には限りがあるため、植毛後も周囲の既存毛へのAGA進行を抑えるために内服薬・外用薬との併用が推奨されます。

成長因子療法(グロースファクター療法)

 HARG療法やPrP療法など、毛球の活性化を目的とした注入療法も近年注目を集めています。これらの治療法では、毛球に直接アプローチする形でIGF-1(インスリン様成長因子)、FGF(線維芽細胞増殖因子)、VEGF(血管内皮成長因子)などの生理活性物質を頭皮に注入します。これらの成長因子が、毛球内部の毛母細胞を刺激し細胞分裂を促進させたり、血管新生を促して毛乳頭への栄養供給を高めたりすることで、発毛を促進すると考えられています。ただし、グロースファクター療法はすべての人に同じ効果が出るわけではなく、科学的なエビデンス集積がまだ途上にある治療法でもあります。そのため、他の治療との併用や補助的手段として医師と相談の上、導入を検討するのが望ましいでしょう。

低出力レーザー療法(LLLT)

 低出力レーザー療法(LLLT: Low Level Laser Therapy)は、赤色や近赤外線のレーザー光・LED光を頭皮に照射することで、毛球内の細胞を刺激して発毛を促すという治療法です。光エネルギーが毛母細胞や毛乳頭のミトコンドリアを活性化し、ATP産生を高めることで細胞全体の代謝を活性化するとされています。市販されているレーザー帽子やレーザーコームなどの家庭用機器も普及しており、一部の臨床研究では効果が示唆される報告もあります。ただし医学的根拠はまだ限定的であり、即効性や劇的な改善を目的とするというよりは、他の治療を補完する手段として利用されることが多いです。

毛球と自毛植毛

 自毛植毛とは、自分自身の毛髪を毛根ごと他の箇所に移植する薄毛治療法です。具体的には、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の健康な毛包(毛球を含む毛根の組織)をドナーとして採取し、薄毛が進行した部位に移植します。毛包には毛球が含まれており、この毛球にある毛乳頭・毛母細胞が新しい場所でも活発に機能し始めると、移植先で再び髪の毛が生えてきます。後頭部などドナー部位の毛球はAGAの原因であるDHTホルモンに対して遺伝的に抵抗性があるため、移植後も脱毛の影響を受けにくく生涯伸び続けるという利点があります。一度定着した移植毛は自分の髪と同じように成長し続けるため、カットやシャンプーはもちろん、パーマやカラーリングなどおしゃれを楽しむことも可能です。自毛植毛手術ではグラフト(毛包単位の組織)を丁寧に植え付けますが、この際に毛球が損傷しないよう細心の注意が払われます。毛球(毛乳頭や毛母細胞)が無事であれば、その毛包からは新しい髪が生えてきます。しかし逆に毛球が傷ついてしまうと発毛しなくなるため、植毛手術では医師の高度な技術によって毛球を含む組織を健全なまま移植することが重要です。自毛植毛は毛球ごと毛髪を移動させることで薄毛部分に新たな毛を定着させることが期待できる方法であり、AGAなどでお悩みの方に有力な選択肢となっています。

まとめ

 毛球は髪の毛の成長において中心的な役割を果たす部分であり、その構造や機能を正しく理解することは薄毛の予防・対策にとって非常に重要です。毛球内の毛乳頭・毛母細胞が元気に働けるよう、バランスの取れた食事や適切なヘアケア、ストレス管理、頭皮マッサージといった生活習慣の改善によって頭皮環境を整えることが大切です。日々のケアによって毛球の健康を保つことで、髪は健やかに成長し続ける事が期待できます。また、脱毛症など毛球に関連する問題が起きた場合は、できるだけ早く専門医に相談して適切な治療やアドバイスを受けましょう。毛球の働きを取り戻す治療(発毛薬の使用や自毛植毛など)によって、再びしっかりとした髪が生えてくる可能性も十分にあります。
 1998年よりAGA治療・自毛植毛専門院として実績を持つ紀尾井町クリニックでは、AGA治療薬(ミノキシジル・フィナステリド・デュタステリド)からFUT法とFUE法の両方に対応した自毛植毛まで提供しています。経験豊富な医師がカウンセリングを行い、お一人おひとりの症状に合わせて無理のない薄毛治療プランを提案しております。薄毛や抜け毛でお悩みの方は、ぜひお気軽に当院にご相談ください。専門の医師が健康な髪を取り戻すお手伝いをいたします。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師