植毛とは?方法やメリット・デメリットなどを詳しく解説【医師監修】

植毛とは?特徴や代表的な方法を医師が詳しく解説
目次

植毛とは?

 植毛(しょくもう)とは、AGA(男性型脱毛症)などで起こる薄毛や脱毛に対する治療法の1つで、自身の健康な毛髪を移植する自毛植毛(じもうしょくもう)と、合成繊維でつくった毛を頭皮に植え込む人工毛植毛(じんこうもうしょくもう)があります。他のAGA・薄毛治療との違いは、その名の通り「毛髪(自毛or人工毛)を薄毛が気になる部分に植えこむ」という点です。
 日本で「植毛」といえば「人工毛植毛」を思い浮かべる方もいらっしゃいますが、世界では「植毛」といえば「自毛植毛」を指すことがほとんどです。日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」においては、自毛植毛手術は、男性型脱毛症は推奨度B(行うよう勧める)、女性型脱毛症は推奨度C1(行ってもよい)と医学的にも効果が認められておりますが、人工毛植毛は推奨度D(行うべきではない)とされていますので、現在では日本でも「植毛」といえばほぼ「自毛植毛」を指します。本記事でも自毛植毛を中心に解説していきます。
 自毛植毛と人工毛植毛は、同じ植毛というカテゴリに属していますが、その特徴は大きく異なります。まずはそれぞれどのような特徴を持っているのかを見ていきましょう。

【自毛植毛|AGA治療】自毛植毛とは【紀尾井町クリニック】
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自毛植毛とは?

 自毛植毛は、自身の後頭部にある健康な髪の毛を採取し、薄毛が気になる部分に移植する医療技術です。移植する後頭部の毛は、薄毛を誘発する男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響を受けにくく、AGAに強い髪の毛になるため、生涯太い髪のまま生え続ける事が期待できます。自毛を毛包ごと移植する為、移植された髪の毛は他の髪の毛同様に伸びてきます。詳しくは「自毛植毛とは」でも紹介しています。

メリット

自然な仕上がり

 自身の毛髪を使用するため、他の髪の毛とも馴染みやすく移植後も自然な見た目を保てます

拒絶反応が起こらない

 自身の毛髪を使用する自家移植なので拒絶反応は起こらず、炎症も起こりにくいのが特徴です。

永続的な効果

 移植する毛髪はホルモンの影響を受けにくくAGAに耐性があるため、移植後も長期間にわたって生え続け、永続的な効果が期待できます

メンテナンスが容易

 移植した毛髪が定着した後は、他の髪の毛同様の管理で済みます。洗髪やドライヤー、パーマやカラーリング、整髪料も楽しめます。他の髪の毛同様伸びてきたら散髪して整えるだけです。

デメリット

比較的費用が高額

 施術には高い技術と手の込んだ作業、時間が必要なため、1度の治療費が他のAGA治療に比べて高くなる傾向があります。ただし、その後の追加コスト(維持費・メンテナンス費など)の発生はありません。

傷痕が残る

 FUE法ではドナー株をくり抜いた数と同数の点状の傷痕、FUT法ではドナー株を採取した長さの細い線状の縫合痕が一本残ります。いずれも周囲の髪の毛を数センチ伸ばす事で隠す事ができます。(「自毛植毛の傷痕について」|FUTでの縫合の傷痕くり抜く植毛FUEの傷痕

効果を感じる時間がかかる

 基本的に移植から約1ヶ月後には移植毛は一旦抜け落ちて、手術後5~6ヶ月頃から毛髪が伸び始めます。術後の毛が効果を感じる長さまで生え揃うにはおよそ1年ほどかかります。時間をかけて生え揃うため、周囲からは植毛したことを気付かれにくいという特徴があります。

生涯で採取可能な株数に制限

 自毛を使用する為、際限なくドナーを採取できるわけではありません。移植に使用できる毛髪は限られています。薄毛が進行してもっと移植したい、より広範囲に移植したいと希望されたとしても、限度を超えて移植することは出来ません。

人工毛植毛とは?

 人工毛植毛とは、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維でつくった毛を頭皮に植え込む増毛法です。表面に人体の頭髪にあるキューティクルと似た構造をつくることで、自然に近い艶を出し、黒、グレー、茶色などさまざまな色を組み合わせ、できる限り本人の頭髪と違和感のないように仕上げています。なお、植毛先進国であるアメリカでは、人工毛植毛は問題のある増毛法と判断され、現在では法律で禁止されています。日本ではまだ禁止されていませんが、日本皮膚科学会のガイドラインでも記載があるように、薄毛の治療としてはお勧めできない方法です詳しくは「人工毛植毛」でもご紹介しています。

メリット

効果の即効性

 希望通りに髪の量を増やせるので、植毛直後からボリュームアップを実感できます。

ドナー採取の必要なし

 自身の髪の毛以外の人工毛を使用するので、後頭部や側頭部からのドナー採取の必要がありません。そのため後頭部に傷がつきません。また生涯で移植できる株数にも制限がありません。

デメリット

アレルギーなどの免疫反応が起こるリスクがある

 人工毛は体にとっては異物であり、免疫システムがそれを排除しようとするため、せっかく植毛をしたとしても時間とともに抜け落ちる場合があります。アレルギー反応が出てしまう可能性もあります。

定期メンテナンスが必要

 人工毛は生え変わらないので、摩耗などによる劣化や抜けた人工毛を補うために、年に1、2回の追加植毛が必要となる場合があり、その分身体的・経済的負担が大きい傾向があります。

感染リスク

 成長しない人工毛は毛穴部分に汚れが溜まりやすく、細菌感染を引き起こしやすい傾向があります。また、人工毛を植えた場所と皮膚の間にすき間ができるため、毛根を伝わって頭皮の深部にまで感染が広がった場合、頭皮が炎症を起こして、化膿する原因にもなります。

脱毛リスク

 頭皮の慢性的な炎症、感染、化膿が続くと、頭皮が線維化して硬くなってしまい、血流が低下して感染範囲の頭皮に残っていた既存の頭髪も抜けて、永久脱毛状態になってしまう可能性があります。

自毛植毛の代表的な方法

 それでは、主流の「植毛」法である「自毛植毛」を更に詳しくみていきましょう。自毛植毛は主にFUT植毛FUE植毛の2つの方法によって実施されています。

FUT(Follicular Unit Transplantation)植毛

 代表的な自毛植毛法の1つがFUT(Follicular Unit Transplantation)植毛です。FUSS(Follicular Unit Strip Surgery)とも呼ばれます。広範囲の薄毛治療や大量の毛髪の移植、例えば1,500~2,500株のドナー株を一度に移植したい場合には、FUT植毛が向いています。生涯には最大で約5,000~7,000株の植毛が可能です。FUTであれば前頭部から頭頂部等への広域へ移植するのにも充分なドナー株数が確保できる可能性が高いので、術後にAGAが進行してしまったとしても、対応しやすいです。「ボリューム植毛FUT」でも詳しくご紹介していますので、ご参照下さい。

FUT(Follicular Unit Transplantation)植毛

メリット

大量の移植が可能

 ドナーエリア(後頭部や側頭部)より切り取ったストリップ(帯状にした頭皮の組織)から多くの株を取得できるため、多量の株が必要な高密度・広範囲の薄毛などの治療に効果的です。

生涯に採取出来るドナー株数が多い

 ドナーを帯状に採取して縫合するため、手術後のドナー採取部は密度の低下がありません。そのため生涯に採取できるドナー株数がFUEの約2倍(約5,000~7,000株)ほどになります。

高い有効採取率

 ストリップから、双眼実体顕微鏡を使用して手作業によって切り分けることができるため、毛根切断率を限りなく低く抑える事が出来ます。即ち採取したドナーのほぼすべてを移植毛として有効活用する事ができます。

費用

 自毛植毛は自由診療のため、値段はクリニックごとに異なりますが、一般的にFUTは、FUEという手術方法に比べて費用が低く(約半分~2/3程度)抑えられる傾向があります。

手術時間

 自毛植毛は通常日帰りの手術となりますが、FUTは同じ株数であれば、FUEよりも手術時間が短い傾向があります。

デメリット

後頭部に横方向に走る傷跡が残る

 FUTでは、後頭部の頭皮を帯状に切り取って縫合するため、採取部分に横に走る線状の傷痕が残ります。この傷は横方向の傷なので、後頭部の髪をある程度(約2~3cm以上)伸ばしていただければ外からは見えません。トリコフィティック法という縫合方法を用いる事で、通常よりも目立ち難くしたり、SMP(Scalp Micro Pigmentation)というヘアタトゥーのようなものやFUEで傷をより目立たなく修正することもできます。

メスで頭皮を切る

 FUTでは、後頭部の頭皮を帯状に切り取って縫合する(頭皮表面から数ミリの深さの処置するだけで、切り傷の処置と同じようなものです)ため、くり抜いて採取するFUEに比べると回復期間が若干長い傾向があります。

採取数は頭皮のゆとりに左右される

 頭皮がつっぱっていて、ゆとりがない状態だとたくさんのドナーを採取する事はできません。ですので頭皮の硬い方は採取できるドナー株数が限られてしまう傾向があります。手術前には頭皮マッサージで頭皮を伸ばしていただくと、よりたくさんのドナー採取ができることがあります。

FUE(Follicular Unit Excision)植毛

 代表的な自毛植毛法のもう1つがFUE(Follicular Unit Excision)植毛です。「くり抜く植毛FUE」でも紹介しておりますが、少量のドナー株で充分な、眉毛、ヒゲや傷痕などの植毛にはFUEの治療が向いています。頭皮が硬くて可動性が少ない方や、FUTの縫合痕修正をしたい場合にもFUEが適しています。生涯には最大で約2,000~3,000株の植毛が可能で、FUTのように切るのではなく、直径1mm前後のパンチ(鋭利な筒状の刃物)で毛根ごとくり抜いてドナー株を採取していきます。通常ドナー株を採取する範囲を刈り上げて実施されますが、刈り上げずに実施する方法やロボットで実施される方法などもありますので、興味のある方は対応している医療機関にてご確認ください。

FUE(Follicular Unit Extraction)植毛

メリット

傷跡が目立ちにくい

 後頭部から毛包を1つずつ専用の機械を使ってくり抜いてドナー株を作成します。くり抜いた部分は毛根が無くなるため、傷跡は1mm前後のサイズの白い斑点のようになります。1つ1つの傷は米粒大と非常に小さいため、1~2cm以上髪を伸ばす事で隠す事ができます。

頭皮が硬く可動性が少ない方でも可能

 FUTのように頭皮を切除して縫合する必要がなく、個々の毛包を取得するため、ドナーエリアの採取範囲を散らす事によって頭皮が硬い方でも株を採取することが可能な場合があります。

手術後の回復期間が比較的短い

 1つ1つの傷口が小さいため、手術後の回復期間が比較的短い傾向があります。

デメリット

くり抜きすぎてしまうと後頭部の髪の密度が下がる

 1つ1つの傷痕は米粒大と小さいのですが、移植した株数と同じの数の傷が残りますので、採り過ぎてしまうと採取部(後頭部や側頭部)の髪の毛の密度が低下してしまうので注意が必要です。例えば、1000株を採取した場合は、後頭部~側頭部に小さな傷痕が1000個残ります。

生涯で採取可能な株数が少ない

 見た目の違和感が出ることなく採取できるのは、生涯で2000~3000株程度といわれており、FUTのおよそ半分となります。つまりこの数に近付くほど通常のドナー範囲から逸脱してAGAに耐性の無い毛髪を採取されてしまったり、著しい密度低下の可能性が出てきますので、注意が必要です。

FUTよりも高額な費用

 自毛植毛は自由診療であるためクリニック毎に手術費用は異なりますが、一般的にはFUTよりもFUEの方が高額になる傾向があります。

バリカン幅が広い

 基本的にFUEではドナーを採取する範囲の髪をバリカンで短く刈る必要があります。採取した部分の髪の密度が下がるため、広い範囲から少しずつ株を採取する必要がありますが、その分バリカンを入れる面積が広くなります。クリニックによっては髪にバリカンを入れずにFUEを行うところもありますが、費用がその分高額になる傾向がありますので、希望の方は事前に確認しておきましょう。

 自毛植毛を検討される際に、「FUT植毛とFUE植毛のどちらが良いのか」というお悩みを持たれる方がいらっしゃいますが、どちらが優れているということではなく、上記のようにそれぞれにメリット・デメリットがあり、向き不向きもありますので、無理をせずにケースによって使い分けることをおすすめします。詳しくは「FUT植毛とFUE植毛どちらが良いのか」でご紹介させて頂いておりますので、興味のある方は是非ご一読ください。

自毛植毛のプロセス

 自毛植毛のプロセスは以下のステップで進行します。FUT植毛とFUE植毛いずれも全体の流れはほぼ同じですが、ドナー株(移植毛)の採取と株分けの工程に大きな違いがあります。基本的な流れをご紹介しますが、クリニックによって違いがある場合がありますので、詳細はご相談されるクリニックにて確認ください。当院での大まかな流れは、「FUT植毛手術の流れ」「FUE植毛手術の流れ」よりご確認いただけます。

医師によるカウンセリングと診断

 まずは医師とのカウンセリングを行い、ご自身の薄毛の診断や治療のご希望などを相談します。医師より植毛及び術式(FUTやFUEなど)の効果やメリット・デメリット副作用やリスク植毛デザイン、費用の概算等の説明や、ドナー部位(通常は後頭部や側頭部)の健康状態をチェックし、移植に適した毛根の量を確認したりします。ここで重要なのは、患者の薄毛の原因や進行具合を正確に診断して、植毛についての理解を深めていただいた上で、無理のない治療計画を患者と一緒にたてていくことです。
※当院でのカウンセリングの大凡の流れは「カウンセリングの流れ」よりご参照いただけます。
 手術を受けることが決定したら、採血などの術前検査を受け、手術日程を決定します。

植毛デザインの最終確認

 手術当日にドナー株数、移植範囲や密度配分について、ご希望をお伺いして最終的なデザインの確認・決定を行います。今だけではなく、移植後の薄毛の進行を加味しながら将来的にも自然なヘアスタイルになるよう植毛デザインをします。

ドナー部位の毛根採取

 手術室に移動し、後頭部のドナー株を採取するエリアからドナー採取範囲にバリカンを入れ、1mm程度に刈ります。そして、ドナー採取部を消毒し局部麻酔を行なった後、ドナー株の採取が行われます。

FUT植毛

 後頭部のドナー範囲(AGAの影響を受けにくく生涯生え続ける事が期待できる毛髪が生えている範囲)の髪の密度を測り、必要な株数を採取するのに必要な幅と長さで頭皮を帯状に切除します。1回の手術で採取できる上限の株数は、密度にもよりますがだいたい2000~2500株程度です。傷を縫合して閉創します。

FUE植毛

 後頭部のドナー範囲(AGAの影響を受けにくく生涯生え続ける事が期待できる毛髪が生えている範囲)から直径1mm前後のFUE専用のパンチ(鋭利な筒状の刃物)を使用して皮下の毛根を傷つけないように毛根ごとくり抜きドナー株を1株づつ採取します。ドナー株採取後は、特に縫い合わせる等の処置を行わない為、小さな米粒大の傷痕が採取した数だけ残ります。

株分け

 ドナー採取後は、移植用に株分けを行います。

FUT植毛

 採取した帯状のドナー頭皮を毛根単位の小さな株に切り分けていきます。より自然な移植を実現するために、1本~数本サイズの株へと生えている向きが個々に異なる毛根を傷めないように、看護師が手作業で慎重に切り分けていきます。手作業ゆえに毛根の切断(ドナーロス)はほぼありません。

FUE植毛

 採取した時点で既に毛根単位の小さな株にはなっていますが、より自然な仕上りを達成するため、植毛デザインに応じて1本~数本のサイズにドナー株を切り分けます。

スリット作成

 ご希望されたデザインに沿って、自然な仕上がりとなるように、医師が移植する範囲に1mm前後の小さなスリット(切れ目)を開けていきます。髪の生えてくる角度や方向を考えながら、既存毛を傷つけないように毛根と毛根の隙間を狙いつつなるべく高密度になるように、慎重に根気強くスリットを開けていきます。なお、このスリットはラインスリット(線状)もしくはホールスリット(穴状)のいずれかで行なわれます。ラインスリットは、より自然な仕上がり、高密度に向いており、ホールスリットは、大きな株の移植や時間短縮に向いていると言われています。

ドナー株の移植

 スリット開けが終ったところに、準備したドナー株、1株ずつ手作業で植え付けていきます。虚血時間(ドナーの血流が停止してから移植後に血流が再開されるまでの時間)が短いほどドナー株の鮮度を保ち定着率が高まるため、「スピードの速さ」と「正確性」が求められる工程となります。全ての株を植え終わったら縫合部の最終チェックを行い、患部をきれいに洗い、包帯を巻いて手術終了です。

術後の説明

 手術後に副作用や痛みを緩和する薬の飲み方の説明、移植したドナー株にダメージを与えないための生活面での注意点、洗髪方法などについて、詳しい説明があります。

アフターケア

 植毛後のアフターケアはカウンセリングや手術同様に、植毛においては大変重要です。移植毛がしっかり根付く術後1週間を過ぎれば特段気を遣う必要なく、普段通りの生活(洗髪含む)に戻れます。通常、移植後約半年の間に移植した毛髪は生え始め、1年後には自毛植毛の効果が実感できるようになります。効果を実感するまでに時間がかかるため、その間に様々なご心配が出てくる事もあるかと思います。その際は遠慮せずに手術を行なったクリニックにご相談下さい。
詳しくは「植毛手術後の過ごし方【医師監修】」を参照下さい。

自毛植毛手術後の過ごし方

 自毛植毛治療の効果は術後の生活習慣やケアによって左右されることがあります。移植した毛髪を定着させるため、また術後にできた傷をできるだけ早く、きれいに回復させるためにも、術後の過ごし方は非常に重要です。副作用やリスクを最小限に抑えるうえでも、適切なアフターケアが求められます。ここでは特に術後約2週間の過ごし方を紹介します。詳細やそれ以降につきましては「治療後の過ごし方」や「植毛手術後の過ごし方【医師監修】」をご参照ください。もし何かご心配や不明点などありましたら、手術を行ったクリニックに相談しましょう。

初期回復期間(手術直後~4日目)の過ごし方

 移植した毛髪(毛包)を定着させるためにも、特にこの期間は以下の点に注意が必要です。通常移植株の定着には3~5日程度かかります。

  • 頭部を高く保つ:手術後の腫れを最小限に抑えるため、極力頭部を心臓より高い位置に保つと良いでしょう
  • 軟らかい枕は避ける:移植部のこすれを防ぐために植毛後1週間はかための枕を使用するなどしましょう
  • 高負荷の運動やサウナを避ける:血圧上昇や感染症のリスクを極力下げるためにも、少なくとも1週間は避けましょう
  • アルコールや喫煙を避ける:血流の増加や免疫機能の低下を避けるためにも飲酒は3~4日程度は控える事をお勧めします。喫煙は控えて頂いた方が良いです
  • 頭皮の保護:引っ掻いたり叩いたりなどの頭皮へダメージを与えないように注意しておきましょう
  • 薬の服用:手術後に処方された薬は、医師の指示に従って適切に服用してください

洗髪、入浴の注意事項

 手術直後から4日目までの洗髪は特に注意が必要です。まず、手術当日は洗髪禁止です。翌日からは水で優しく洗う「濡らし洗い」が可能ですが、頭皮への刺激や熱い湯、長風呂は避けましょう。5日目程度までは毛包はまだ不安定で、摩擦や熱、長時間の濡れにより定着が妨げられる恐れがあります。頭皮を清潔かつ安静に保つことが、術後の回復と効果に大きく影響します。

中期回復期間(手術5日目~13日目)の過ごし方

 5日目以降は少しずつ制限が緩和されますが、まだ注意が必要な期間です。移植毛が安定するまでは慎重なケアを心がけましょう。かゆみや接触による不安があれば、迷わず手術を受けたクリニックへ相談することが大切です。

  • 頭部を高く保つ:腫れは大分落ち着いてきた頃ですが、まだ気になるようなら頭部を高めに挙げた状態を継続してされると良いでしょう
  • 軟らかい枕は避ける:通常4~5日程度で移植毛は定着をしますが、念のため最低でも植毛後1週間は柔らかい枕や羽根枕は避けましょう
  • 高負荷の運動やサウナを避ける:移植後5日目からは、自転車やウォーキングなどの軽い運動、7日目以降からはゴルフ程度の運動をしても大丈夫です
  • アルコールや喫煙を避ける:アルコール摂取は移植後5日目以降可能です(過剰摂取はNG)。喫煙は術後3週間は控えてください
  • 頭皮の保護:帽子、ヘルメット、かつらなどの使用は問題ありませんが、移植部へのダメージは引き続き注意ください
  • 薬の服用:医師の指示に従って引き続き適切に服用してください

洗髪、入浴の注意事項

 術後6日目まではスプレーなどで優しく濡らす「濡らし洗い」を続け、熱い湯や長風呂は控えましょう。7日目以降は指の腹で円を描くように優しくこする「こすり洗い」が可能になります。カサブタは無理に剥がさず自然に落とすようにし、縫合部は常に清潔を保ちましょう。

後期回復期間(手術14日目~)の過ごし方

この時期になると、毛根も定着が終わっている時期となりますので、ほぼ通常の生活に戻って頂いても構いません。ただし注意点もあります。

  • 頭部を高く保つ:普段の状態で就寝頂いて問題はありません
  • 軟らかい枕は避ける:普段お使いの枕を使用いただいて問題ありませんが、気になるようでしたら1ヶ月程度軟らかい枕を避けて頂いてもよろしいかと思います
  • 高負荷の運動やサウナを避ける:移植後14日目以降には制限はありませんが、頭皮をこする動作は少なくとも1ヶ月間は控えてください
  • アルコールや喫煙を避ける:アルコール摂取は普段通りに戻して頂くことは可能です。喫煙はできれば控えめにしていただいた方が良いです(いずれも過剰摂取はNG)
  • 頭皮の保護:帽子、ヘルメット、かつらなどの使用は問題ありませんが、移植部へのダメージは引き続き注意ください。パーマや毛染めは移植後1ヶ月間は控えてください
  • 薬の服用:14日目以降の時点では大抵服用する必要はなくなっています

洗髪、入浴の注意事項

 以前と同様の洗髪に戻して頂いても問題ありません。

自毛植毛の副作用やリスク

 自毛植毛は自分の髪の毛が伸びてくる魅力的な治療法ですが、他の手術と同様に副作用やリスクがないわけではありません。その発生率や程度は、年齢、体質、持病、移植範囲や植毛回数によって個人差があります。大部分が一時的なもので、時間の経過とともに、改善します。ときには、症状の緩和のためにお薬を内服していただく場合もあります。治療を検討される際はこれらについてのご理解をいただいた上で、治療をお受けになるよう心掛けてください。人によっては自毛植毛が適さない場合もありますので、予めご理解ください。

ドナー採取部の傷痕

 FUT植毛およびFUE植毛のいずれにおいてもドナー採取部(後頭部から側頭部)の傷は必ず残ります。採取範囲や傷の大きさ、数、などは、体質やご希望の移植数などによって違いがあります。どちらの傷痕も坊主やスキンヘッドのような極端に短い髪型にすると見えやすくなってしまいますが、髪を伸ばす事で隠す事ができます。

  • FUT:後頭部を横に走る1本の細い線状の縫合痕が残ります。周囲の髪の長さがおよそ2cm以上あれば、傷を隠す事ができます。
  • FUE:後頭部に1mm程度の小さな米粒大のくり抜き痕が、採取した数分だけ(1000株採取なら1000個のくり抜き痕)残ります。周囲の髪の長さがおよそ1cm以上あれば、傷を隠す事ができます。

術後すぐに見られる症状

 痛み、出血、吐き気、移植部位のかさぶたや赤み

術後、数日経ってから見られる症状

 額やまぶたの腫れ、かゆみ、しゃっくり、しびれ、移植毛のくせ

術後、数週間から数ヵ月後の間に見られる症状

 一時的な脱毛(ショックロス)、感染症・膿胞、移植毛のくせ

その他

 手術において、通常ではみられない合併症や偶発症が発生することがごく稀にあります。これは植毛手術のみならず外科手術全般に考えられる事であり、どんな医療施設でもその可能性をゼロにはできません。軽症例では抗生物質や消炎鎮痛剤に起因するアレルギーで発疹が出現したり、重症例では麻酔薬のアナフィラキシー・ショック(血圧低下や意識障害など生命に危険が及ぶ過敏反応)などが発生する可能性もあります。自毛植毛手術においては、まれに移植株の生着不良例が報告されていますが、その原因は明らかではありません。

自毛植毛の留意点

 自毛植毛の代表的な留意点をまとめてみました。詳細やその他については、カウンセリングなどのご相談の際に医師にご確認ください。

  • 経験豊富な医師及び看護師が在籍しているクリニックを選ぶ事が重要である
  • 進行するAGAを見据えた上でのデザイン・施術を行う必要がある
  • かつらや人工毛植毛とは違い、手術後に効果が感じられるまでには時間がかかる
  • FUT及びFUEいずれの方法を行うにしても、毛根を採取した箇所には線状又は採取した株数分の米粒大の採取痕が残る(2~4cm程度髪を伸ばせば隠す事が可能)
  • 自由診療の為、クリニックごとや希望範囲等により異なるが、1回の手術費用は他のAGA治療費に比べて高額である
  • 自毛を使うため採取できる株数には限界があり、どう活用していくのかを慎重に検討する必要がある(広範囲に植毛すると密度不足になる可能性があるなど注意が必要)
  • 仕上がりや移植先の毛根定着率は手術を担当する医師や医療スタッフの医療技術や自身の体質による
  • 手術にはリスクや合併症が存在し、個人の状態によっては適さない場合もある
  • 手術は植毛のメリット・デメリット、副作用・リスクなどの説明を受けて納得した上で、ご自身の判断によって決定するよう心掛ける
  • そのほか、手術後の経過中にいろいろな症状や副作用が出現する可能性がある

自毛植毛の費用

 自毛植毛の費用について、当クリニック(紀尾井町クリニック)の情報を基に紹介していきます。詳しくは「自毛植毛の費用について【医師監修】」や最新の情報については「植毛費用・治療薬費用」をご参照ください。なお、自毛植毛は自由診療となりますので、各医療機関ごとに費用は異なります。当院以外の詳しい費用については、相談する医療機関にてご確認ください。

FUT法の費用(税込み)

手術費:22万円+(移植費:660円/株 × 植毛株数)

※手術前には感染症チェックのために血液検査代4,000円(税込)が必要になります。
※他の医療機関での血液検査結果をお持ちいただくことも可能です。(手術日から6ヶ月以内の検査結果が有効)

例:1,000株移植の場合
手術費:22万円 +(移植費:660円 × 1,000株)= 88万円

ポイント

  • 個人の状況やご希望によって、植毛範囲や植毛株数は異なる
  • 生涯に採取出来るドナー株数が多い(約5,000~7,000株程度)
  • 高い有効採取率(双眼実体顕微鏡を使って手作業で移植株を切り分けるため、毛根切断が少ない)
  • 後頭部を横に走る細い線状の縫合痕が1本残る(髪を伸ばす事で隠せ、通常2~3回までなら1本の縫合痕で済みます)
  • 頭皮の硬い方は採取できるドナー株数が限られる
  • トリコフィティック縫合法を用いる事によって、縫合痕を目立ち難くする事ができる
  • 傷痕をSMP(Scalp Micro Pigmentation)FUE法目立たなくする事ができる  など

FUE法の費用(税込み)

手術費:22万円+(移植費:990円/株 ×  植毛株数)

※手術前には感染症チェックのために血液検査4,000円(税込)が必要になります。
※他の医療機関での血液検査結果をお持ちいただくことも可能です。(手術日から6ヶ月以内の検査結果が有効)
※当院ではFUE法での植毛は1,000株未満を推奨しています。

例:1,000株移植の場合
手術費:22万円+(移植費:990円 × 1,000株)= 121万円

ポイント

  • 個人の状況やご希望によって、植毛範囲や植毛株数は異なる
  • 生涯に採取できるドナー株数はFUTの約半分(約2,000~3,000株程度)
  • 有効採取率は医師の経験や技量に左右される(経験豊富な医師であればFUT法と遜色ない採取率が期待できる)
  • 傷跡が目立ちにくい(ひとつの傷痕は約1mm前後のサイズの白い斑点状の傷。ただし採取し過ぎると髪の密度低下に繋がり大きなデメリットになります)
  • 頭皮が硬く可動性が少ない方でも採取可能
  • FUT法よりも費用が高いことが多い。(刈り上げない方法の場合はさらに費用が高くなります※当院では行っておりません)
  • 株数の多い手術の場合は手術時間がFUT法よりも長い傾向がある
  • 傷痕をSMP(Scalp Micro Pigmentation)で目立たなくする事ができる  など

眉毛・ヒゲへの植毛費用(税込み)

手術費:22万円+(移植費:1,100円/株 × 植毛株数)

※手術前には感染症チェックのために血液検査4,000円(税込)が必要になります。
※他の医療機関での血液検査結果をお持ちいただくことも可能です。(手術日から6ヶ月以内の検査結果が有効)
※当院ではFUE法での植毛は1,000株未満を推奨しています。

例:1,000株移植の場合
手術費:22万円+(移植費:1,100円 × 1,000株)=132万円

自毛植毛の費用で確認しておく事

自毛植毛は自由診療となりますので、医療機関によって費用やサービスなどが異なりますし、個人の状況やご希望によっても違ってきますので、費用について注意すべき点や確認しておくべき点などを挙げさせて頂きます。

  • 費用の構成は分かり易いか:最終的な支払い総額はいくらになるのかを確認しておきましょう
  • モニター価格や条件はないか:安価なほど高い条件や制限がある場合があるため、事前に確認しておきましょう
  • 効果があるのか不明なオプションはその場ですぐに決めない:「今」必要なのかは落ち着いて検討すべきで、迷うようなら他の医療機関で相談すると良いでしょう
  • 治療の催促には注意:治療を即決するように催促してくる場合は、その場で治療を決めないよう注意しておきましょう
  • その他考慮しておく費用:交通費や宿泊費、帽子やヘアシートなど、治療以外でかかる費用も確認しておきましょう

自毛植毛クリニックの選び方

 植毛を行うクリニックが増加してきていますが、技術力や経験、持っているノウハウ、採用方式や費用などはクリニックごとに異なっているため、どこのクリニックにすればいいのか迷われる方もいらっしゃるかと思います。そこで、植毛を検討する際にまずは確認しておくべき主なポイントを簡単に紹介させて頂きます。詳しくは「おすすめの植毛クリニックとは?【医師監修】」を参照下さい。さらに併せて「植毛で失敗しないための5つのポイント」などを参照頂けますと、よりご自身に合う植毛クリニック選びの参考になるかと思います。これらを踏まえた上で、極力複数のクリニックにて相談をされることをおすすめします。

経験が豊富な植毛専門のクリニック(医師・看護師含む)

 植毛専門クリニックでは、医師だけでなく看護師も豊富な植毛手術の経験と技術を有している事が期待できます。経験豊かな医師と看護師で組織された医療チームは、将来を見据えた植毛デザインやそれを実現するための技術によって、個人に応じた治療が期待できます。また、植毛の主な方法であるFUT法とFUE法の両方に対応できるクリニックであれば、それぞれのメリット・デメリットを考慮しながら、状況や希望によって無理のない選択が可能です。さらにFUE法では刈る・刈らない方法、FUT法では傷跡が目立ちにくい「トリコフィティック縫合法」に対応しているかなども確認しておくと良いでしょう。

医師への相談がしっかり行える

 植毛において医師との丁寧なカウンセリングは非常に重要です。髪の状態や薄毛の進行度を診断し、希望するデザインや仕上がりを考慮した上で個別に治療プランの提案がなされます。最適と思われる植毛方法(FUT法やFUE法など)や手術のメリット・デメリット、リスク、副作用なども具体的に説明されるため、不明点は遠慮なく納得がいくまで確認しましょう。医師との相性も大切で、意思疎通がうまく取れない場合は別の医師に相談する選択も重要です。また、希望する移植数と同程度のドナー採取部の傷痕症例を確認することで、仕上がりのイメージも明確になります。さらに、情報の伝達ミスやニュアンスの相違などのリスクを防ぐためにも、相談した医師が手術まで一貫して担当してくれる体制かどうかも確認しておくようにしましょう。

術後も必要に応じて相談できる

 植毛後のアフターフォローは移植した毛包を定着させるためにも非常に重要で、基本的に術後の経過や気になる症状について定期的または必要に応じて、手術を受けたクリニックに相談をすることができます。術後の相談は無料のところが大半かと思われますが、処置や薬の使用が必要な場合は有料になることもあるため、事前に確認しておくと安心です。また、手術を担当した医師が術後の相談にも対応してくれるかどうかも併せて確認しておくと良いでしょう。他院での術後対応は原則難しいため、術後のサポート体制も含めてクリニック選びを行うことが大切です。

費用が明確

 植毛の費用は、「事前相談+手術+アフターフォロー」を含めた総額を確認しておくことが重要です。広告ではモニター割引適用後の料金が目立つこともあり一見安価に見えていても、実際はオプション費用や条件付き料金などが加算される場合がありますし、モニターを希望しない場合は思いの外高く感じてしまう場合もあります。また、カウンセリング時に治療を急かされるような対応があった場合は注意が必要です。納得のいく判断ができるよう、冷静に検討しましょう。

自毛植毛に関するFAQ

 自毛植毛に関するFAQをまとめました。詳細は各項目のリンクからご確認ください。また、その他のFAQは「よくある質問」を参照下さい。

自毛植毛をした10年後はどうなっていますか?

 自毛植毛はAGAの影響を受けにくい後頭部などの毛を使うため、10年後も生え続けていることが期待されます。ただし移植毛以外の既存の毛は薄くなる可能性もあるため、将来的に追加治療が必要な場合もあります。将来を見据えた自然な見た目に仕上げるには、経験豊富な医師と看護師によるデザインが重要になります。
詳細は「自毛植毛をして10年経ったらどうなる?【医師監修】」を参照下さい。

自毛植毛するならFUT法とFUE法のどちらが良いのですか?

 結論から言えば、自身の体質や症状、ご希望等のケースによって、それらを使い分けるべきです。FUT法は大量の移植に適し、コストが比較的低く、狭い範囲の刈り取りで済みますが、線状の傷跡が残ります。一方、FUE法は少量の移植に適し、傷跡が目立ちにくく回復が早いものの、採取できる株数が少なく、費用や手術時間が増える傾向があったり、移植毛の採取数に比例して傷痕が残るため、採取部の密度が低下していきます。それぞれにメリット・デメリットや向き・不向きなどがありますので、体質や状況、希望などによって使い分けることが重要です。
詳細は「FUT植毛とFUE植毛どちらが良いのか【医師監修】」を参照下さい。

FUT法とFUE法の移植毛を採取した後の傷痕はどうなりますか?

 大前提として、FUT法とFUE法のどちらも皮膚に刃を入れてドナー株を採取するので必ず傷痕は残ります。FUT法であれば後頭部を横に走る細い線状の縫合痕が1本、FUE法であれば直径1mm程度の小さな米粒大のくり抜き痕が採取した分だけ残ります(1,000株採取なら1,000個)。個々の体質や状況、ご希望、クリニックのノウハウや技術などによって傷の状況は異なりますので、必ず移植数と同等の傷痕の症例写真(採取部)などを確認するようにしておきましょう。
詳細は「自毛植毛の傷痕について【医師監修】」を参照下さい。
FUT法の傷痕
FUE法の傷痕

眉毛やヒゲにも自毛植毛は出来ますか?

 頭髪への植毛と同様に自身の髪の毛を活用して行う事ができます。なお、移植するのは髪の毛になりますので、眉毛やヒゲと髪の毛では伸びるスピードや長さが異なる点には注意が必要です(移植後の眉毛やヒゲは定期的なトリミングが必要になります)。頭髪の植毛よりも比較的移植難易度が高く、費用も頭部への植毛よりも高い傾向があり、クリニックによっては対応していない場合もあります。
詳細は「眉毛・ヒゲの植毛について【医師監修】」を参照下さい。

植毛を検討していますが、やめた方がいいケースはありますか?

 植毛は多くの方に有効な治療法ですが、特に以下のような点には注意が必要です。先の留意点にもある内容が含まれますが、主に自毛植毛のデメリットにあたるポイントになります。植毛治療の適応があるかないかも含めて、不明点や疑問点がなくなるまで医師としっかり相談ながら検討をするように心掛けておきましょう。

  • 体質や毛質によっては適さないことがある
  • 後頭部に傷が残る
  • 効果を感じるまでに時間がかかる
  • 副作用やリスクがある
  • 移植できる毛髪数に限度がある
  • 1度の費用が比較的高額
  • 不自然なデザインになる可能性がある

詳しくは「植毛はやめた方がいい?と言われる主な理由を解説【医師監修】」を参照下さい。

まとめ

 植毛には、自毛植毛と人工毛植毛があり、現在では植毛といえば世界的にも自毛植毛を指す事がほとんどです。自毛植毛は、AGAによる薄毛や脱毛の悩みを解決するために、日本皮膚科学会でも医学的に効果が認められている選択肢の一つです。自身の毛髪を使用する自家移植なので、拒絶反応は起こらず、炎症も起こりにくい、自然な見た目を再現できる、他の髪同様に伸びてくる、メンテナンスが簡素など様々なメリットがあります。しかし、高度な技術と時間が必要なため、1回の治療コストが他のAGA治療に比べて高くなることや、後頭部に傷が残ること、効果を感じるまでに時間がかかることなどのデメリットも存在します。
 植毛(自毛植毛)を検討する際には、必ず医師から植毛についてのメリット・デメリットは勿論、副作用やリスクなどを説明してもらいご自身が納得の上で治療をお決めになるよう心掛けましょう。もし可能であれば複数のクリニックで相談をされると、植毛についての理解を深められますし、よりご自身に合ったクリニックを探す事出来ますのでおすすめです。

 1998年よりAGA治療・自毛植毛専門院としての実績を持つ紀尾井町クリニックは、国内で数少ないFUT植毛とFUE植毛の両方に対応できる植毛クリニックです。経験豊富な医師が直接相談を承った上で、お悩みに寄り添って一緒に薄毛治療プランを考えております。長年積み上げてきた植毛デザインと技術・ノウハウで、喜んで頂ける植毛結果となるよう心掛けています。AGA・薄毛でお悩みの方、植毛を検討されていらっしゃる方はお気軽にご相談下さい。

監修医師プロフィール

東邦大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院泌尿器科に入局し、以降10年以上に渡り手術加療を中心に臨床に従事。男性型脱毛症(AGA)にも関連するアンドロロジー(男性学)の臨床に関わる。2021年より紀尾井町クリニックにて、自毛植毛を中心に薬物治療を組み合わせてAGA治療を行っている。著書として『薄毛の治し方』(現代書林社)を上梓。(詳細プロフィールはこちら

AGA治療・自毛植毛|紀尾井町クリニック
日本泌尿器科学会専門医・同指導医
国際毛髪外科学会 会員
医師 中島 陽太

記事監修 中島医師